明洞駅にある「外国語同時対話システム」の写真を撮る、テュルキエから来た観光客のカルデレン・コーセー氏=12日、ソウル、チェ・ジンウ
[ソウル=チェ・ジンウ]
[写真=チェ・ジンウ]
「とても素晴らしいです。テュルキエにはありません。韓国語や英語ができなくても、自国の言語が使えるのでとても助かります」
テュルキエから来たカルデレン・コーセー氏が12日午後、ソウル地下鉄4号線の明洞(ミョンドン)駅で「外国語同時対話システム」を初めて経験した感想だ。ソウル交通公社が4日からテスト運営を始めた外国語同時対話システムは、AI外国語通訳システムを基盤に外国人と駅員の円滑な疎通を提供するサービスだ。現在、13言語(アラビア語、中国語、ドイツ語、英語、スペイン語、フランス語、インドネシア語、日本語、韓国語、マレーシア語、ロシア語、タイ語、ベトナム語)で利用が可能だ。
外国人観光客と「外国語同時対話システム」を利用して会話をする明洞駅の駅員=12日、ソウル、 チェ・ジンウ
記者も直接外国語同時対話システムを使ってみたが、使い方はとても簡単だった。画面で英語を選択すると呼び出し音が鳴り、駅員がやってきた。記者は、マイク電源ボタンを押して次のように話した。 「Where is the nearest restroom?」(一番近いトイレはどこですか?)
数秒後、55インチの透明なディスプレイに英語から韓国語に翻訳された文章が表示された。駅員が方向を示すジェスチャーと共に韓国語で「右方向に行ってください」と言うと、韓国語から英語に翻訳された文章がスクリーンに映し出された。ネイバーのパパゴやグーグル翻訳機のような商用の翻訳機とは違い、顔を合わせて対話ができたおかげで、駅員とさらに直観的なコミュニケーションが可能だった。
明洞駅のチョ・ヒョンチェ駅長は「一日平均20~30人余りが外国語同時対話のシステムブースを利用する」として「英語圏をはじめ日本、中国から来た旅行客が主に利用している」と伝えた。
明洞駅駅舎内の「外国語同時対話システム」を利用する米国ミシガン州から来た旅行客のエリック・メデマ氏=12日、ソウル、チェ・ジンウ
この日、米国のミシガン州から韓国に旅行に来たエリック・メデマ氏は、ブースに設置されたマイクを通じて駅員に英語で「明洞駅から戦争記念館までどう行きますか?」と尋ねた。駅員は韓国語に翻訳された文章を見て「ここで会賢(フェヒョン)駅方面の4号線の電車に乗って三角地(サンガクチ)駅で降りてください」と案内した。
外国語同時対話システムを使ってみた感想を尋ねると、エリック氏は「地下鉄の路線図を見るより、はるかに便利だ」と答えた。
チェ駅長は外国語同時対話システムの最も大きなメリットとして「現場で言語の壁なしに駅員とコミュニケーションができて、利用者が情報をスピーディーに得ることができるという点」を挙げた。また、コミュニケーションが難しい韓国人の聴覚障害者のために韓国語サービスも提供すると説明した。
「外国語同時対話システム」を利用するマレーシアのクアラルンプールから来たニーナ・アミラ氏=12日、 チェ・ジンウ
マレーシアのクアラルンプールから来たニーナ・アミラ氏は「駅員が直接案内してくれて役に立ったし、他の外国人にもおすすめしたい」と利用した感想を聞かせてくれた。続けて「マレーシア語の場合、翻訳機が完全な文章しか認識できないので、標準語のみ使用可能だという点が少し残念だ」と話した。
ソウル交通公社の関係者は「来年2月サービスをソウル駅、弘大入口(ホンデイック)駅、光化門(クァンファムン)駅、梨泰院(イテウォン)駅など10駅に増やし、外国人のための情報提供を拡大する予定」とし「駅名など固有名詞の認識に関しては、AI基盤データを収集および蓄積することで改善を図る方針」と明らかにした。
paramt@korea.kr