社会

2020.07.09

インタビューに応じるベルギー出身のジュリアン・クィンタート氏=6月24日、ソウル、キム・シュンジュ撮影


[ソウル=ソ・エヨン、キム・ウニョン]

統計庁が発表した「2018年外国人住民現況」によると、韓国に在留する外国人は205万4621人で、韓国の総人口の4%を占めている。

韓国の多文化社会への進行状況は「進入段階」で、それにおける様々な政策・制度の変化が注目されている。

法務部は先月1日、外国人登録証明書(Alien Registration Card)に使われた「エイリアン(Alien)」という単語(英語表記)を「フォーリン(Foreign)」に変えるとの方針を決めた。在住経験とノウハウを共有する仕事をしている、欧州やアジアなどの22カ国35人の移民者からの提案が受け入れられた。


ベルギー出身のジュリアン・クィンタート氏は、韓国社会の一員としてこの動きに参加し、「小さな動きであるが、外国人には大きな変化」と強調した。

彼は、エイリアンという単語が非英語圏の外国人にとっては「異邦人」「宇宙人」に捉えられる恐れがあったが、これからは自分のアイデンティティが明確になり「とてもうれしい」と述べた。

法務部は、外国人登録証明書(Alien Registration Card)の英語表記を、外国籍の人・外国人を表す「Foreign National Card」「Foreign Residence Card」に変更するとの考えを示した。

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既存の外国人登録証=法務部


クィンタート氏は放送人として活躍しながら、韓国社会の変化を体験している。

彼は16年前に忠清南道の舒川郡で韓国生活をスタートし、外国人が韓国語を話せることは滅多にないことだったと振り返った。今は韓国に住んだこともないのに韓国語が上手に話せる人が多いことに驚くという。また、韓国社会が多文化・他民族社会へ進入してから、外国人を受け入れる認識が拡大していると話した。

2018年に韓国永住権を取得したことについて「より一層自由に活動ができ、これまでの韓国生活を変えることができた」とし、「選挙の投票をやってみたい」と話した。

外国人登録証を受け取る外国人にとって欠かせないことについては「引っ越した場合、14日以内に住所を変更しなければならない」と強調し、「違反すると罰金があり、ビザの申請に悪影響がある」と指摘した。

今後の計画について「法務部の支援で外国人登録者用の広報物を製作している」とし、「外国人向けの政策を改善するよう、努力していく」と話した。

xuaiy@korea.kr