海に潜る海女の様子=済州特別自治道
[イ・ダソム]
済州(チェジュ)島の海女漁業が、国連食糧農業機関(FAO)が認定する「世界農業遺産(GIAHS)」に選ばれた。
済州特別自治道によると、FAOは8~10日(現地時間)、イタリア・ローマで総会を開き、韓国の済州海女漁業をGIAHSに認定することを発表した。
済州島の海女漁業は、機械装置を一切使わず、息を止めて10メートル以上の深い海へ潜り、アワビ・サザエ・ワカメといった海産物を採取する。2015年に韓国で第1号の国家重要漁業遺産に、2016年には国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に、2017年には韓国の文化財庁によって国家無形文化財に登録された。
FAOは済州海女漁業について「伝統的な生計型(生計を立てるための)漁業」であり、「女性中心の共同体文化」と説明した。
韓国では、今回の済州島の海女漁業を含め、7地域が認定されている。6件は、済州島の
パッタム*農業(2014年)、全羅南道・莞島(ワンド)郡にある青山島のグドゥルジャン棚田かんがい管理システム(2014年)、慶尚南道・河東(ハドン)郡の伝統茶農業(2017年)、忠清南道・錦山(クムサン)郡の伝統高麗人参農業(2018年)、全羅南道・潭陽(タミャン)郡の竹の畑農業システム(2020年)、河東・光陽(クァンヤン)を流れる蟾津(ソムジン)江のシジミ漁業(2023年)。
*パッタムとは、済州島で見られる畑の周りを囲っている石垣のこと
GIAHSとは、世界各地の伝統的な農法や文化、生態系を保存・継承するため、FAOが認定するもので、2002年からスタートした。
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