最近、韓国風の総合スーパーやベーカリー店、テレビショッピングなどがベトナムで好評を得ている。

韓国風の総合スーパーがベトナムで人気を博している。新鮮食品の高級化・差別化、韓国食品館、調理食品やベーカリーコーナーなど、現地消費者の関心と好みを取り入れたおかげだ。写真はベトナムのイーマート・ゴーヴァップ店に設けられた新鮮食品売場
ロッテマートは2008年のベトナム進出以来、2016年2月現在で計11の店舗をオープンした。青果コーナーでは果物にラップをかけ、鮮度と品質を保つ新鮮食品の高級化・差別化を図った。
内部にショッピングとエンターテインメント機能を併せ持ち、文化やレジャーを一緒に楽しめるのもプラス要因となっている。ロッテマートの南サイゴン店は、総合スーパーに映画、ボーリング、ビリヤード、電子ゲームなどのエンターテインメント施設が融合、ショッピングと余暇を一緒に楽しめるようにした。

顧客で込み合うロッテマート・南サイゴン店の売場
昨年12月、ホーチミン市のゴーヴァップ区にオープンしたイーマート・ベトナム 1号店も、日平均1万人以上の購買顧客が訪れるほどの人気を博している。顧客の多くはピザやベーカリーなどの調理食品や手ごろな値段で質の良い製品を提案するイーマート独自ブランドの商品に高い関心を示している。子供たちのためのキッズゾーン、英語塾、ブックカフェなどの多様な施設を設け、親子が一緒に楽しめる多目的プレイスペースとして定着した。
イーマートは店長をはじめ、ゴーヴァップ店で働く300人以上に及ぶ従業員の95%を地元で採用、現地の需要に応えた。
家電売場には歌い好きなベトナム人の特性を反映し、カラオケコーナーを設けた。韓国製品やイーマート独自ブランドの商品を紹介する韓国商品専用館も設置し、専門フードホール、キッズスポーツクラブ、イングリッシュクラブなど、現地ではなかなか見かけられない利便施設も備えた。また、ほとんどの現地消費者がオートバイを主な交通手段にしていることから、1,500台規模のオートバイ駐車場を別途設けた。

ベトナムの消費者たちはスーパーの中にある調理食品コーナーやベーカリーに高い関心を示している。写真はイーマート・ゴーヴァップ店の調理食品コーナーでトッポッキを食べる現地顧客

イーマートは昨年12月、初のベトナム支店としてゴーヴァップ店をオープンした
ベトナムではベーカリー店のトゥレ・ジュールの人気も高い。2007年に初めてベトナムに進出して以来、現在31の店舗を展開している。現地の業界で座席とテーブルがあるカフェ型売場を初めて取り入れて注目を集めた。また、ベトナム人の主要交通手段である自転車とオートバイ向けの無料バレットパーキングサービスや韓国のポイント・会員制度を初めてベトナムに導入、大きな反響を得た。他にも、過去フランスの影響を受けてパンを主食とする文化があることを考慮し、フランス風のパンを高級化したクロワッサン、エッグタルト、クロックムッシュなどを販売して人気を呼んだ。

ベトナムに31の店舗を持つトゥレ・ジュールは、現地で好反応を得ている。顧客で賑わうあるトゥレ・ジュールの売場

ベトナム・ホーチミンに位置するトゥレ・ジュールのグエンチャイ店
ベトナムのテレビショッピング分野も韓国企業が先導している。CJオーショッピングは、ベトナムの国営放送局のSCTVとの合弁会社であるSCJTVショッピングを設立、2011年からお茶の間のベトナム消費者を攻略している。GSホームショッピングやロッテホームショッピングも2012年に現地業者との合弁によりベトナムに進出しており、GSとロッテ、CJを合わせた韓国系3社の市場シェアは90%にも及ぶ。

SCJTVショッピングの放送画像
コリアネット ユン・ソジョン記者
arete@korea.kr