韓国には生息していないが、十二支の動物の一つである猿は、韓国人の生活のいたるところに足跡を残している。土地を守る十二神将のうち9番目の猿は、母性愛、出世、辟邪を象徴する。
申年(丙申年)の2016年を迎え、国立民俗博物館は特別展「猿のお尻は赤い」を2016年2月22日まで開催する。今回の特別展は、韓国民俗文化に表れた猿のイメージや象徴、意味をかいま見ることができる展示会で、3部構成になっている。

十二支幡申の仏画。人の体に猿の顔と腕を持つ姿で表現されている
体の特徴にちなんだ猿の多様な呼び方、十二支の動物としての役割と意味、そして出世・長寿・母性愛・才能・辟邪などの象徴として描写された猿の姿を、多様な遺物を通じて見ることができる。
仏経を捧げる猿を描いた朝鮮末期の画家、張承業(チャン・スンオプ)(1843-1897)による「松下高僧図」、猿が木の枝でカニを獲る「眼下二甲図」などの絵画のほか、猿の絵が刻まれた仮面、硯、器、装飾品など70点余りが展示される。また、猿にまつわることわざや人物なども紹介されている。

十二支文神仙炉(20世紀)。鍋料理などに使われた器で、蓋の縁に十二支の動物が刻まれている
展示会の詳細については、以下をご参照ください。
http://www.nfm.go.kr/Display/disIng_view.nfm?seq=697
コリアネット イ・ハナ記者
写真提供:国立民俗博物館
hlee10@korea.kr

張承業の「松下高僧図」(19世紀)。松の木に腰掛けた老僧に仏経を両手で捧げる猿が描かれている

国立民俗博物館特別展「猿のお尻は赤い」のポスター