韓国とイランは1962年の国交樹立以来、経済・文化的な協力を着実に続けてきた。1977年にはソウル江南区(カンナムく)にイランの首都テヘランに因んだ「テヘラン路」が、テヘランには「ソウル路」ができたほど両国は友情を深めてきた。
両国の交流は長い歴史をもつ。ペルシアの大叙事詩『クシュナメ』には約1,300年前にペルシアの王子が新羅の王女と結婚したというストーリーが記されているが、それほど両国の縁は深い。『クシュナメ』は501年~504年と1108年~1111年に書かれた叙事詩で、イスラムとの戦争に負けたペルシアの王子「アビタン」が中国を経て新羅に至り、新羅王女の「パララン」と結婚した後、王朝復興の夢を抱いて帰国するというストーリーである。
写真展「韓国とイラン、1,300年の縁」の展示作品の1つ。イランの歴史都市エスファハーンのイマーム広場
古代から現代まで、千年以上続いてきた韓国とイランの縁を写真でリアルに伝える写真展「韓国とイラン、1,300年の縁(Korea and Iran, Special Relations over 1,300 Years)」が両国の首都で同時開催される。イランでは27日(現地時間)からテヘラン「芸術の家」で始まっており、ソウルでは28日に光化門(クァンファムン)大韓民国歴史博物館で始まる。
今回の共同展示では聯合ニュースと国営イラン通信(IRNA)が撮影した写真約140点が展示される。ペルシアの影響を受けたとされる新羅時代の遺物や韓国とイランの伝統文化、慶州(キョンジュ)とエスファハーンの遺跡、1962年の国交樹立以来続いてきた政治・経済・文化・スポーツなど多様な分野における協力などを写真で見ることができる。
イラン南部のホラーサーン地域の伝統レスリング「バチュゲ」競技の様子
2007年「第7回コリア国際アーチェリー大会」に出場したイランの選手たちが韓国の伝統茶を飲んでいる
展示作品の1つ、イラン最大規模のテヘラン伝統市場の様子を撮った写真は天井がイスラム寺院のドーム状になっているのが印象的だ。イラン・コルデスターン州の山の急勾配に位置するウラマン村の夜景、イラン南部のホラーサーン地域の伝統レスリング「バチュゲ」競技の様子、イランの歴史都市エスファハーンのイマーム広場などを撮ったこれらの写真はイランの伝統、自然、日常の様子をありありと物語る。
イラン北西部にあるウラマン村の全景(上)と慶尚北道慶州の瞻星台(下)
そして韓国の写真。東洋一古い天文台であり、新羅の高い科学水準が窺える慶尚北道慶州の瞻星台(チョムソンデ)、2003年12月にイラン南東部で大地震が起きた際人命救助活動のためイランに向かう119国際救助隊員たちが一斉に掛け声を上げる様子、そして2007年蔚山(ウルサン)で開かれた「第7回コリア国際アーチェリー大会」で韓国の伝統茶を飲んでいるヒジャブ姿のイラン選手たちの写真が展示されている。
国営イラン通信のムハンマド・コダディー社長はイラン展示の開幕式で「イランと韓国の関係は深い。今回の共同写真展は、イランと韓国が協力をさらに拡大するきっかけになるという意義がある」と述べた。
イラン展示は10月4日まで、ソウル展示は10月23日まで開催される。
27日にイラン・テヘラン「芸術の家」で開幕した「韓国とイラン、1,300年の縁」展で観覧客が記念撮影をしている
コリアネット ソン・ジエ記者
写真:大韓民国歴史博物館
翻訳:イ・スミン
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