文化

2019.09.24

多様な果物で作った韓国産ワインが人気を集めている=Grand Coteau

全国各地の特産果実で作った韓国産ワインが人気を集めている=Grand Coteau



[ソウル=カン・ガヒ、キム・ウニョン]

韓国の酒といえば、焼酎(ソジュ)やマッコリが有名だ。だが最近、様々な果物で作った韓国産のワインが人気を集めている。現在、150つのワイナリーが集まり、韓国産ワインを生産している。

劣悪な条件や低い醸造技術、西洋ワインの基準から外れるという理由から、今まで韓国産のワインにはあまり注目が集まらなかった。だが、品種を改良し、醸造技術を開発することで、韓国産ワインに対する認識が徐々に変わってきている。

新鮮で多様な香りを持つのが韓国産ワインの特徴。収穫したばかりのブドウや覆盆子(トックリイチゴ)、チョウセンゴミシ、りんご、柿、桃など、その地域の特産果実を使う。ワインの専門家は、「韓国で収穫した果物を発酵させて作った純韓国産のワインだ」と話した。

韓国産ワインを飲んだ人は、その品質の高さと種類の多さに驚き、韓国産ワインに否定的な人に「韓国で作られているワインを飲んだことがあるか」と話すという。

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JWマリオット・ホテル・ソウルで販売されている韓国産ワイン10種=光明ワイン洞窟研究所



ソムリエとワイン愛好家の中にも、韓国産ワインを楽しむ人が増えてきた。「光明ワイン洞窟」などの韓国産ワインを扱う販売店が続々とオープンし、韓国産ワインの認知度も高まっている。

韓国産ワインは2017年7月1日から伝統酒に分類され、オンラインでも購入が可能となった。今年の7月からは、輸入産高級ワインを扱ったJWマリオット・ホテルなどでも韓国産ワインを味わうことができ、販売流通ルートが拡大している。

光明ワイン洞窟ワイン研究所の崔晸煜(チェ・ジョンウク)所長は、「ワインはその国の食べ物の影響を受けて発展してきた」とし、「酸味と渋味(タンニン)が高いワインは、西洋では良いワインとして知られているが韓国では異なる」と説明した。

また、韓国産ワインについて、「爽やかな香り」と「さっぱりとした味わい」と紹介し、「辛くてしょっぱい韓国料理によく合う」と述べた。

崔所長は、「韓国料理のグローバル化が進むことにより、韓国産ワインの大衆化も期待できる」と見通した。

韓国産ワインは「伝統酒ギャラリー」や「光明ワイン洞窟」、「茂朱ヤマブドウワイン洞窟」などで楽しめる。また、ワイン祭りが10月3日から6日まで、忠清北道(チュンチョンプクト)の永同郡(ヨンドングン)で開かれる。韓国を訪れるなら、韓国産ワインを満喫してみよう。

kgh89@korea.kr