文化

2021.07.19

[ユン・ヒヨン、イ・ギョンミ]

フランスのカンヌで開かれた「第74回カンヌ国際映画祭」が17日に閉幕した。今年は、韓国のポン・ジュノ監督が開幕を宣言し、俳優のソン・ガンホが審査委員に選ばれた。また、韓国映画3本が招待された上に、俳優のイ・ビョンホンがプレゼンターを務めるなど、韓国映画の存在感をさらに示した。12日間にわたって開催されたカンヌ映画祭の様子を写真で振り返る。


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「第74回カンヌ国際映画祭」の開幕を宣言するポン・ジュノ監督=6日、フランス・カンヌ、聨合ニュース


2019年のカンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞した映画「パラサイト 半地下の家族」のポン・ジュノ監督は6日(現地時間)、同映画祭の審査委員長のスパイク・リー監督、スペインのペドロ・アルモドバル監督、女優、監督のジョディ・フォスターとともに登壇し、開幕宣言を行なった。ポン監督は韓国語で「開幕を宣言します」と述べた。

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記念撮影するポン・ジュノ監督=7日、フランス・カンヌ、カンヌ国際映画祭公式フェイスブック


ポン監督は7日(現地時間)、「Rendez-vous avec」と題されたトークイベントに出席し、自身が監督になったきっかけや韓国映画界に対する意見、今後公開される映画の話などを語った。

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レッドカーペットでポーズをとる(左から)マギー・ギレンホール、クレベール・メンドンサ・フィリオ、メラニー・ロラン、ソン・ガンホ、マティ・ディオプ=6日、フランス・カンヌ、カンヌ国際映画祭公式フェイスブック


韓国俳優としては初めて同映画祭コンペティション部門の審査委員に選ばれたソン・ガンホは、現地で開かれた記者会見で「新型コロナウイルスの脅威で、今年も(映画祭の開催が)できないんじゃないかと心配した。奇跡のように開催されたことを、嬉しく光栄に思う」と述べた。

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映画「非常宣言」チーム。(左から)イム・シワン、イ・ビョンホン、ハン・ジェリム監督、ソン・ガンホ=16日、フランス・カンヌ、カンヌ国際映画祭公式フェイスブック


非コンペティション部門には、ハン・ジェリム監督の映画「非常宣言」が招待された。ソン・ガンホ、イ・ビョンホン、イム・シワン、チョン・ドヨンなどが出演するこの映画は,

現地で初公開された。上映中4回の拍手が起こり、映画が終わった後、10分間のスタンディングオベーションを受けた。


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今年新設されたカンヌ・プレミア部門に招待されたホン・サンス監督の映画「IN FRONT OF YOUR FACE」=チョンウォンサ


今年新設されたカンヌ・プレミア部門にはホン・サンス監督の映画「IN FRONT OF YOUR FACE」(訳:あなたの顔の前で)が招待された。カンヌ・プレミアは、これまでの作品が高く評価されている監督たちの注目すべき新作を集めた部門とされる。韓国監督としては、カンヌ国際映画祭に最も多く招待された記録を持つホン監督。今年の招待は11回目で、映画は15日に公式上映された。ホン監督と出演者らは映画祭には出席しないことにした。

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シネファウンデーション部門に招待されたユン・デウォン監督の映画「セミ」のワンシーン=ソウル国際プライド映画祭


ユン・デウォン監督の「セミ」は15日、シネファウンデーション部門で2位となった。人材育成のために作られたこの部門は、映画を学ぶ学生の作品を対象とする。ユン監督は、韓国芸術総合学校映像院の映画科出身で、「セミ」は卒業作品。

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「The Worst Person in the World(英題)」で女優賞を受賞したレナーテ・ラインスヴェと記念撮影するイ・ビョンホン=17日、フランス・カンヌ、カンヌ国際映画祭公式ホームページ


俳優のイ・ビョンホンは17日(現地時間)、韓国人としては初めて閉幕式に登場し、女優賞のプレゼンターを務めた。イ・ビョンホンは「今年のカンヌ国際映画祭は、私にとってとても特別だ。映画祭の開幕を宣言したポン・ジュノ監督、審査委員のソン・ガンホは私の仲間で、審査委員長のスパイク・リー(Spike Lee)監督は私と同じ苗字を使うからだ」と述べた。韓国の名字「イ」は英語で「Lee」と表記する。イ・ビョンホンのウィットに富んだ発言に客席からは拍手が湧いた。スパイク・リー監督も笑顔でこたえ、退場する時には、審査員席に座っていたソン・ガンホとハイタッチした。


hyyoon@korea.kr