慶尚南道・昌原農業技術センターの鎮海養苗場ビニールハウス内部
[昌原=オ・グムファ]
[写真=オ・グムファ]
"私たちが丁寧に育てた花を楽しんでくれるみんなの笑顔を見ると、やりがいを感じます"
韓国で一番大きな桜祭り、鎮海(チンへ)軍港祭を3週間後に控えた5日。コリアネットは慶尚南道・昌原市・鎮海区にある昌原(チャンウォン)農業技術センターの鎮海養苗場を訪問した。
霧雨が降った5日は、冬の間ずっと眠っていた蛙が目覚めるといわれる啓蟄。鎮海の養苗場に到着すると、選別した花を都市へ向かうトラックに運ぶ作業で忙しそうだった。
作業員たちは両手に、花の苗が入っている植木鉢用の四角いトレイを持っていた。養苗場の内部では、出荷する花に水をやるなど、最終作業の真っ最中であった。冬の間、大事に育てられた色とりどりの花は、もうすぐ春を迎え、都市のあちこちで新しく花を咲かせることになる。
都心での花植え作業(植栽)は、一般的に2月末から3月初めの間に本格的に始まる。植栽とは、育った花を指定された場所に移し、植え替える作業のこと。23日に開かれる鎮海軍港祭を控え、養苗場は忙しい毎日を送っている。1年間、計4回から6回にわたって花植え作業をする。フェスティバルやイベントが多い春と秋は特に忙しい 。そのうち春は1年の中で、最も慌ただしい時期だ。
慶尚南道・鎮海の養苗場のガラスハウスで、花の状態を確認する作業員
花は気温の変化に非常に敏感なので、常に状態を確認しなければならない。フェスティバルの準備期間や花冷えの時期など、急激な気温変化に備える必要がある。鎮海養苗場では、毎日、市街地に出て、花の状態を確認する作業がとても重要なルーティンになっている。
季節ごとに植える花の種類も違う。季節感や気温など、様々な要素を考慮しなければならない。春には、黄色のつぼみが印象的なクリサンセマムやパンジー類、夏には赤色のベゴニアとペチュニア、秋には菊、冬には寒気に強い花キャベツなどが代表的だ。
この日、春の花を植栽した場所は、鎮海の桜スポットとして有名な余佐川(ヨザチョン)の近くにある北原(プグォン)ロータリー。軍港祭の代表的なイベントエリアであり、李舜臣(イ・スンシン)将軍の銅像が建てられた場所でもある。今日の鎮海軍港祭が誕生した代表的な観光地だ。
慶尚南道・昌原市・鎮海区にある北原ロータリー花壇の花植え作業で、忙しい作業員たち。
到着してから、まず取りかかったのは、肥料と花壇の土を素早く混ぜ合わせる作業。植栽する花を花壇に移したら、本格的な花植え作業が始まる。作業は丁寧でありながらも素早く行われた。そして花壇は、みるみるうちにきれいな花でいっぱいになった。水車からホースを下ろし、新しく植えた花に水を撒いたら、植栽作業が終わる。この日に植えた花は、低温にも強いパンジー類のビオラ。6色が用意され、李舜臣銅像の周辺にある花壇に植えられた。
農村指導士から始めた金德埴(キム・ドクシク)昌原農業技術センター都市花卉チーム長は、25年間、鎮海軍港祭など鎮海の都市景観を担当してきた。彼は「幼苗から花を咲かせるまでの過程には、目には見えないたくさんの努力が必要だ」とし「空から舞い降りる桜も素晴らしいが、足元に植えられた鮮やかな花も一緒に見てほしい。鎮海軍港祭をより楽しめるはずだ」と説明した。
今年で62回目を迎える鎮海軍港祭は、3月23日から4月1日までの10日間、開催される。北原ロータリーをはじめ、中原(チュンウォン)ロータリー、余佐川、京華(キョンファ)駅鉄道などの一帯で多様な文化イベントとともに繰り広げられる。
jane0614@korea.kr