江原道・楊口郡の「DMZパンチボウル森」を歩く人々
[ユ・ヨンギョン]
[写真=山林庁]
生命の源とされる森。気候変動が激しい中、森はその重要性を増している。KOREA.netは7~8月に訪問するとよい、山林庁がお勧めする韓国の森4選を紹介する。
1.済州島の「サリョニ林道」
済州島の「サリョニ林道」
「サリョニ」とは、済州島の言葉で「神聖なる場所」を意味する。
サリョニ森には、スギ、ヒノキ、クロマツ、カヤなど様々な種類の木が生得ている。このような生態環境の優秀性を認められ、2002年、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)の生物圏保存地域(エコパーク)に登録された。
サリョニ森は現在、国立山林科学院・暖帯亜熱帯山林研究所によって研究対象と指定され、持続可能な森林経営や暖帯・亜熱帯植物の研究が行われている。
2.江原道・楊口郡の「DMZパンチボウル森」
江原道・楊口郡の「DMZパンチボウル森」
パンチボウル森という名前は、1950年の韓国戦争当時、ある米従軍記者が加七(カチル)峰から見下ろした夕焼け色の盆地の様子が、まるでフルーツポンチの器のように見えてびっくりしたという話から由来したという。
パンチボウル森は非武装地帯(DMZ)の中に位置しており、希少動植物が生息し、自然のままの森が残されている。希少植物であるハアナブサソウ、ハナハシドイや、絶滅危機野生生物1級の山ヤギなどが見られる。
3.京畿道・抱川市の「光陵の森」
京畿道・抱川市の「光陵の森」
「光陵の森」は、生物多様性の宝庫と言われる。1468年、朝鮮時代の第7代国王の世祖(セジョ)の陵林(国王の墓についている林)に指定されて以来、556年間そのまま保存されてきた。2010年6月、ユネスコのエコパークに登録された。
この森で見つかった自生生物は、昆虫3932種、植物946種、高等菌類694種、鳥類187種など、合わせて6251種に上る。
「光陵の森」は、森の成長過程が保全されていることから、学術的価値が高い。生物多様性のリスト化、人工林の自然回復性、天然記念物の復元など、様々な研究が行われている。
4.江原道・麟蹄郡の「コムベ嶺 生態森」
江原道・麟蹄郡の「コムベ嶺 生態森」
標高1164メートル地点にある、約5万平方メートル規模のコムベ嶺。韓国語で「コム」とは「熊」のことで、熊が腹を空に向けて、むっくり横たわっている姿をしていることからつけられた地名だ。春から秋まで、季節ごとに様々な野生の花が咲き誇り「天上の花園」と呼ばれている。
韓半島の植物全体の5分の1にあたる854種類が生育し、生物多様性が高いことから、ユネスコのエコパークに登録された。また、山林遺伝子資源保護区域として保護されている。
dusrud21@korea.kr