名誉記者団

2019.07.09

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[ソウル=田村温子(日本)]
[写真=田村温子]

韓国に住み始めて4年目になりますが、3年目くらいから食の変化が起こりました。辛いのが苦手だった私ですが、コチュジャンを無性に摂取したくなる時があります。

ちなみにコチュジャンとは、ビビンバに使われる赤くて甘辛いペースト状のもので、唐辛子の粉や餅米の粉、塩などを含んだ発酵食品です。

コチュジャン作り体験をした時のもの

コチュジャン作り体験をした時のもの



コチュジャンを混ぜてビビンバが食べたくなる時、コチュジャンの入ったトッポッキが食べたくなる時…。特に日本に一時帰国した時、海外旅行に行って脂っこいものを食べ続けた時にコチュジャンで混ぜたビビンバが恋しくなります。よく韓国の方がスティックタイプのコチュジャンを海外旅行に持ち歩くという話を聞いて、昔は「旅行の時くらい、せっかくなんだから外国のもの食べてなよ。外国に来てるのに勿体ない」と思っていたのですが、今はその心理に共感できます。

義母から頂いたコチュジャン

義母から頂いたコチュジャン



ちなみに、韓国に来て間もないころ(1~2年くらいまで)は家で作る料理も醤油系のものが多く、赤いものを自分から作ることはありませんでした。義母におかずをもらっても辛く感じたり、やけに赤いおかずが多いなと感じていました。

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義母からおすそ分けしてもらったおかず。7品中5品が赤い。



また、義母が分けてくれるコチュジャンもキロ単位だったのですが、料理の仕方が分からないため、使えずになかなか減りませんでした。しかし最近は、チゲやお肉系の味付けなど自分から赤いものを作ることが多くなり、コチュジャンだけでなく、コチュカル(唐辛子の粉)の使用も自然と多くなりました。

料理に使われるコチュカル(唐辛子の粉)

料理に使われるコチュカル(唐辛子の粉)



今ではコチュジャンをキロ単位で買うのは基本です。
そして、不思議なことに味噌が切れたとしてもそこまで困らないのに、コチュジャンを切らすと困ってしまう程で、自分でも不思議に感じています。

ちなみに私の得意料理は、トッポッキで家族からもおいしいと好評です。特にお酒のつまみに作ると喜んでくれます。

ラーメンの麺を入れたラーメン+トッポッキ=ラッポッキ

ラーメンの麺を入れたラーメン+トッポッキ=ラッポッキ



家に常に常備してある、スパム、おでん、トッポッキの餅を基本にその時ある野菜や、卵、ラーメン麺を入れてパパっと作ります。この時はスンデも入れました!

食の変化2つ目は、昔日本から持ってきていたもの「日本から絶対これ買ってこなきゃ!」というものが少なくなりました。

昔は一時帰国の際に日本の食材をスーツケースいっぱいに買ってきていましたが、今では韓国のもので代用できるものを見つけたり自分で作れるようになったものも多く、スーツケースが軽くなりました。

具体的には、日本のみそやカレールー、シチューのルー、めんつゆ、お好み焼き粉、漬物、調味料などです。

例えば、みそは韓国のものでも代用可能ですし、料理酒は清酒で代用。(チャミスルでも問題なし。)またみりんも미림(ミリン)や맛술(マッスル)というものがありますから、そういうもので代用できます。

調味料系は最初は知識がなくて難しかったです。
逆に日本では使わないけれど、韓国ではよく使われる調味料というものもありまして、水あめや梅エキス、コチュジャン、コチュカルなどが挙げられます。 私も日頃から使っている調味料です。

また、日本ではカレールーを使うことが多いですが、韓国ではカレー粉を使うことが多いようで、購入の際に迷った経験もあります。

シチューに関しては、昔はルーを購入していましたが、韓国にはないので自分で作るようになりました。めんつゆも、その時食べる分だけ調合、お好み焼粉も昔は粉がないと食べられないと思い込んでいましたが、食べたい時に小麦粉から作るようになりました。

このようにして、一から作ったり、韓国のものを取り入れて料理するようになり、韓国に居ながらでも、食べたい時にいつでも作って食べれるようになりました。

せっかくなので両国の良いところを取り入れながら、うまく順応することが望ましいと思います。

それから、冒頭でもお話したように慣れや環境、習慣というものは不思議なもので、人の好みや体質までも変えるようです。今では長期で韓国を離れる時は、コチュジャンを持ち歩きたいと思うくらいにまでなり、自分でも食の変化に驚いています。

*この記事は、日本のコリアネット名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。

eykim86@korea.kr