韓国料理「ケランマリ」
[大阪=中永裕紀子(日本)]
[写真=中永裕紀子]
梅雨が明け、蝉の声も大きく、ジリジリと暑い季節がやってまいりましたが、皆さまいかがお過ごしですか?
今日は、韓国のパンチャン(おかず)の定番「ケランマリ(계란말이)」についてお話したいと思います。
日本でも、定番おかずの「卵焼き」。その種類は、鰹節とこんぶでとっただしを使った「だし巻き」、砂糖やみりんを加えた「甘い卵焼き」、塩や醤油で味をつけた「卵焼き」、そして、青のり、ベーコン、葱、人参等々具材を入れる「具入り卵焼き」など、地方や家庭によって色々なバリエーションがあります。
日本の卵焼き
では、韓国の卵焼き「ケランマリ」はどのようなものか?と調べてみると、ケラン(계란)は「卵」、マリ(말이)は「巻く」という意味。卵と小さく切った具材を混ぜて焼くのが特徴です。韓国風卵焼き「ケランマリ」を作ってみました。
<材料>
卵 4個
ピーマン 1個
パプリカ(赤、黄) 各1/8個
玉ねぎ 1/8個
人参 1/5本
ウィンナー 1本
塩、こしょう 適宜
<作り方>
① 野菜とウィンナーはみじん切りにし、卵はほぐす。
② 卵液の中に、切った具材と塩、こしょうを加えて混ぜる。
③ 玉子焼き器に油をしいて、火をつけ、玉子焼き器が温まれば、卵液を薄く全面に流し、固まってきたら、端から巻き、また卵液を流して巻く。卵液がなくなるまで繰り返す。
④ 焼き上がれば、まな板の上に取り出し、2~3センチ厚さに切る。
試食してみると、たくさんの具材の色々な味を卵と塩こしょうのシンプルな味付けが、引き出し、うまくまとめてくれていて、とてもおいしかったです!
単品の食材のおいしさを引き出す日本料理。
ふんわり、しっとり、柔らかい食感を好む日本人。
たくさんの食材を融合させておいしさを引き出す韓国料理。
ぱりぱり、シャキシャキ、歯応えのある食感を好む韓国人。
同じ「卵焼き」という料理をとっても、お国柄が表れているように思いました。
そして、色々な食材を使う、味を重ねていくというのは、韓国料理のベースにある薬食同源、五味五色の考えからきているのではないかと、さらに韓国料理のルーツを知りたいと思いました。
簡単なのに奥深い「ケランマリ」。皆さんも、韓国に行ったつもりで作って楽しんでみてください。
*この記事は、日本のコリアネット名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。
eykim86@korea.kr