名誉記者団

2022.05.04

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ライトアップされた景福宮

ライトアップされた景福宮


[東京=吉岡香織(日本)]
[写真=吉岡香織]
[映像=宮陵TV 公式YouTubeチャンネル]

韓国でコロナウィルス感染症拡大防止のための規制が徐々に緩和されるなか、ソウルにある王宮では夜間観覧が開催され、景福宮では4月1日から、5月29日まで開催されます。

まだ日本から参加できないのは残念ですが、今回は、私が参加した、景福宮の「星光夜行」という夜間特別観覧の思い出を振り返りながら、夜の王宮の美しさと魅力を紹介したいと思います。

『夜に楽しむ景福宮 4月1日からスタート』(Korea.net記事)
https://japanese.korea.net/NewsFocus/FoodTravel/view?articleId=212215

「星光夜行」は、参加者(朝鮮時代の民)が、世宗大王に招待されたという設定で、言語別に、ガイドさんと尚宮様に導かれながら夜の王宮を散歩するイベントです。2019年9月に私が参加した日は、日本語グループは6名と少なく空席がもったいなかったのですが、その分、ほぼマンツーマンでガイドさんとお話しができました。

言語グループごとに時間差で入場するので、食事会場以外では他のグループとすれ違うことがありません。あの広い景福宮に私たち数名だけという、とても贅沢な空間を体験できます。時代劇なら刺客が登場しそうな暗闇を、韓国提灯の明かりを頼りに散策。煌びやかに照らされる殿閣が姿を現した時の感動は言葉では表現できません。

(時計回りに)入場〜東宮〜外焼厨房での宮中料理と国楽公演

(時計回りに)入場〜東宮〜外焼厨房での宮中料理と国楽公演


<星光夜行の観覧コース>

興礼門で開門儀式が始まると尚宮様が登場し、参加者を出迎えます。勤政殿は最後のお楽しみなのか通りすぎ、臣下と論議中の世子(王子)様のいらっしゃる東宮圏域の丕顕閣へ向かいます。

続いて、外焼厨房へ。王様がお酒を楽しんだところだそうで、宮中料理を、国楽公演を楽しみながらいただきます。厨房といえば、ドラマ「宮廷女官チャングムの誓い(大長今)」を思い出さずにいられません。王様が食べていた12種類のお惣菜がつく御膳がトスク(お弁当の古語)の形で振舞われるという、本当に幸せな体験でした。(YouTube映像では伝統菓子になっています)

後宮の暮らした咸和堂と緝敬堂〜慶会楼とそこから眺める夜景

後宮の暮らした咸和堂と緝敬堂〜慶会楼とそこから眺める夜景


食後は、王妃様の暮らした交泰殿でサンドアートを鑑賞してから、王様の側室(後宮)たちが暮らしたという咸和堂と緝敬堂へ。こちらも、木製窓の飾り格子や牡丹が描かれた屏風が何とも言えず眩いです。

勤政殿と、雨に濡れて輝く石畳

勤政殿と、雨に濡れて輝く石畳


その後は、慶会楼の内部観覧です! BTSがここで「Mikrocosmos」を歌っていましたね。大笒(テグム)の音色に導かれて2階へ上がると、現在のソウルの高層ビルと、朝鮮時代の漢城の瓦と丹青で彩られた建築が溶け合う、幻想的な夜景を眺めました。 クライマックスはやはり勤政殿です。正殿なだけあって非常に威厳があります。輝きも他の殿閣とは比べられないほど。正殿前には広い石畳の庭がありますが、この日は雨で濡れていました。石畳がライトアップによってキラキラと輝いているのを観た瞬間、それまでは晴れずに残念だと感じていた思いが吹き飛びました。雨天もまたたいへん趣があります。


<他の王宮でも楽しめる夜間観覧>

徳寿宮と昌慶宮では常時夜間観覧ができますし、5〜6月には、徳寿宮で「夜の石造殿 #밤의석조전 」、昌慶宮で「昌慶宮夜演 #창경궁야연」という特別イベントも開催されます。昨年、私がKorea.netで紹介した昌徳宮「月明かり紀行 #달빛기행」も、4月21日から6月12日まで開催されます。 韓国の王宮イベントは、伝統文化や優雅な姿に触れ楽しめるのはもちろんですが、同時に、丁寧な解説から日本と朝鮮の歴史について学べることが素敵な点ではないかと思うので、ぜひ日本からたくさんの方々に参加してもらいたいなと感じました。

韓国に行けない三度目の春を迎えみなさん悲しいと思いますが、同時に、渡韓の日が徐々に近づいてきているのを感じているのではないでしょうか。Instagramには夜間観覧参加者の素敵な写真や動画の投稿がたくさんあるので #ハッシュタグなどで検索して観てみてくださいね。きっとワクワクする気持ちが高まると思います。

*この記事は、日本のコリアネット名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。

km137426@korea.kr