[東京=吉岡香織(日本)]
[写真・映像=吉岡香織]
7月2日、ついに韓国を訪れることができました。2020年の2月以来、2年5が月ぶりでした。
どれだけ待ち望んでいたことか!ビザ取得、韓国でのPCR検査の予約、Q-CODE(韓国の検疫情報事前入力システム)登録など、いくつかの手間のかかる手続きがあったものの、韓国に行けるためなら何のその、その大変ささえも楽しく感じられました。
● 成田から仁川へ
それだけ楽しみにしていたにも関わらず、直前はとても忙しく、どこに行くか綿密なスケジュールを立てたり調べたりする時間もなくて気持ちが暗くなっていたのですが、東京駅から成田空港へ向かうバスに乗った瞬間、押さえきれないほどワクワク感が込み上げてきました。
今回はチェジュ航空での旅。陸上競技場のようなデザインの成田空港第3ターミナル。少し早く到着したので見学してみると、以前より広くなっていました。カウンターでのチェックインはチケット、ビザ、パスポート、PCR陰性証明書を提示。Q-CODEへの登録も促されます。
セキュリティチェック、出国審査を終えてから、搭乗ゲートで待機、そして、タラップを上がり機内へ。滑走路から離陸した瞬間には、2年半の思いが溢れ出たのか、目が潤んでしまいました。機内で販売している済州島(チェジュド)みかんのジュース(2000ウォン/200円)がとても美味しかったのでオススメです。
● よろこびの韓国到着
ついに仁川空港に着陸。ボーディング・ブリッジを歩いて空港ターミナルに入ると、そこには以前と変わらず「韓国へようこそ」のモニター、そして「韓国の香り」が迎え入れてくれます。この空気を吸いたかった!
歩いていくとQ-CODEの登録確認場があり、事前登録してあるととても便利。ほんの15秒くらいで確認は終わります。コロナに関する注意事項の書かれた用紙を受け取り、入国審査を受けるターミナルへ向かう連絡電車のホームへ。ちょっと面倒に感じていたこの連絡電車に乗ることさえ愛おしく感じました。入国審査場も以前なら1時間近く並ぶこともありましたが、今は入国者が少ないので待たずにに終了。AREX(空港鉄道)に乗ってソウル駅に向かいました。
ソウル駅に到着し、鉄道を降りて地上へ上がる長いエスカレータ、旧ソウル駅舎、ソウル路7017、ドラマ「未生」の撮影で使われたビルとその横に見える南山タワーなど、目に映るもの全てから、また韓国に来ることができたという感動が込み上げてきました。
コロナで渡韓できない期間、行けるようになることを期待しながら何度も予約してはキャンセルを繰り返してきた昌徳宮に近い常宿にも、やっと宿泊することができました。荷物を置いた後はもう夕方だったので、昌徳宮の敦化門を眺めつつ、景福宮の光化門の方まで、夜の鍾路区をお散歩。8時でもまだ明るさが残っていて、「あぁ、韓国に来たんだな」と改めて実感。あちこち行きたいところがあるにも関わらず、何も決めずにうろうろするのは勿体ないのですが、これまでの渡韓で見慣れていた街並みとの変化を感じたり、反対に、以前から知っていたお店が変わらずに営業していたことに喜びを感じたり、時間だけでなく心の空白を埋めるのには最高のお散歩でした。
(左上から時計回りに)世運清渓商街、広蔵市場、明洞餃子、景福宮・香遠亭
北村、益善洞、宗廟の西側の石垣に沿ったソスンラキル、ヴィンチェンツォの撮影にも使われた世運商街、広蔵市場、国立古宮博物館、国立中央博物館、祭基洞の薬令市場、王宮、明洞など、主に江北側を中心に動きました。全体的にどこも以前より観光客は少ないですが、日本以外の外国人が多かったです。明洞には両替と明洞餃子を食べるために行ったのですが、想像以上に多くのお店が空き店舗になっていて、とても悲しかったです。1日も早く安心して旅行ができる状況になり、人で溢れる活気ある明洞に戻るといいですね。
日本では、韓国は外でマスクをしなくて良くなったという報道をよく見ましたが、韓国の人たちはみんなマスクをしていましたし、マスクを着用するようにというアナウンスがあちこちで流れていました。むしろ旅行者の方がマスクをしていないと感じました。
ソウルの中心部は、お店の閉店時間も早まっていました。夜9時ラストオーダー、10時には閉店のところが多いようです。美術館などで9時の閉館時間まで夢中で鑑賞し、何度か夕食を取り損ねました。でも、お店で食べることができなくても、コンビニでカップ麺などを買って、韓国ドラマやバラエティを見ながら宿で食べるのも楽しかったです。
しかし、中心部からちょっと離れた、学生や住宅が多い地域では遅くまで営業しているところもありました。地下鉄3号線のヨンシンネ駅周辺に行ったのですが、10時でも営業しているお店やお惣菜屋さんなどがありました。
● PCR検査、そして帰国
仁川空港でもPCR検査ができますが、私は滞在が約1週間と長く、いろいろ体験して情報を発信できたらと思ったので、ソウル市内の病院で受けました。まず到着翌日の朝に、地下鉄1号線の踏十里(タンシムリ)駅、5番出口から直進3分ほどのところにある、「シジェン・メディカルセンター」(6万5000ウォン、約6500円)へ。帰国前の検査は、韓国観光公社がウェブサイトの「韓国安全旅行ガイド」で紹介している、地下鉄3号線良才(ヤンジェ)駅からバスで10分ほどの、「大韓結核病院」(70,000ウォン)で受けました。
シジェンは駅からも近く便利で、翌日には結果が出ます。英語や、簡単なことは日本語で説明してくれ、韓国語ができなくても比較的大丈夫だと思います。大韓結核病院は駅からバスに乗る手間はかかりますが、朝受けたらその日のうちに結果が出るなど、スピーディーな点が便利です。専門の受付のようなところはないですが、人を見かけたら「PCR」と言うと理解してもらえ、外のテントに検査員の方が来てくれます。どちらもクレジットカード決済ができます。
メールで受けた陰性証明は、MySOS(日本の入国者健康居所管理アプリ)に登録。出国6時間前までに要登録なのですが、実は私は6時間切ってしまい陰性証明を登録できませんでした。でも、氏名やパスポート情報など入力可能な部分だけは登録しQRコードが発行されていたので、スムーズに日本入国ができました。
滞在先や訪問先や日数など併せて、ご自分にとって便利で安心な病院でPCR検査を受けられるといいかと思います。ただし、これは7月前半の時点の私の体験で、コロナウィルス感染症の状況などによって変わることもあると思いますので、次の渡韓のためにも、更新される情報をチェックしていきたいと思います。
(左上から時計周りに)昌徳宮の仁政殿、国立古宮博物館、国立中央博物館、伝統茶の韓屋カフェ
行きたいところがたくさんありすぎてほんの一部しか行けなかったので、とても残念で名残惜しい気持ちのまま韓国を後にしました。でも、だからこそまた行かなければと、次の旅行の計画を立てる楽しみが増えます。
2年半ぶりに観光で韓国に来たと伝えると反応が大きく歓迎してくださる方がほとんどで、早く日本に行きたいと言う方も多く、お話しながら改めて韓国の方々の温かさに触れることができた旅でした。
今回は韓国旅行の全体像やソウルの様子について報告しましたが、次回以降、KOREA.netオフィス訪問や、印象深かった場所など、またご紹介していけたらと思っています。
過去の思い出だけでなく、韓国で体験した新しい情報をこうして名誉記者団に書いていくことができて、本当にうれしいです。
*この記事は、日本のコリアネット名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。
km137426@korea.kr