【文・写真=加藤清】
韓国に深く根を下ろして31年になる私は、韓国人の妻をもつ多文化家庭です。そして日韓の文化交流と経済交流は多文化家庭から育まれ、そこから日韓の平和が実現されると考えています。
南漢山城の守禦將臺
カメラマンとして韓国の文化遺産を緻密に記録できることはとても有意義であり、ただ記録するだけではなく、韓国の美しい文化遺産の魅力を最大限に引き出し、それを世界に向けて発信することはとてもやりがいのある文化活動だと思います。
江華島の5鎮7堡54墩台
なぜならば、撮影する映像や写真は、文化遺産が持つ故事と美を継承し、より多くの人々にその価値を認識させる手段となるからです。中でも都市から離れ、山深く残された世界遺産を訪ねる旅は、失われつつある文化の価値を再発見する旅でもあります。これらの遺産が現代にどのように息づいているかが明らかになり、遠く離れた人々にもその息吹を感じ取ってもらいたいのです。
ジェイドガーデン(春川市)
また、日常的な生活風景や観光地を現地人の視点で自由に紹介できることは自然な韓国をリアルに伝えることができるのです。日韓の文化的な架け橋を築くという多文化家庭としての役割を大切に考え、韓国の現代と歴史を繋ぐ独自の視点を提供したいです。
洪陵と裕陵(南楊州市にある世界遺産)
逆に、日本人の目から見た韓国の探索は、新たな発見とともに、より多くの外国人がこの国を訪れるきっかけになって欲しいと思っています。このようにして、カメラを手に文化交流のための具体的な行動を続け、その一枚一枚の作品が日韓の平和と理解を深めるためのメッセージとなって欲しいです。
珍島郡 鳥島面にある展望台
韓国の風景を通じて韓国の真実の姿を伝え、世界にその美を広げること。この足跡は、韓国の風土が持つ豊かな物語を世界に届ける旅の記録として、今後も続けたいと考えています。
今まで撮影した動画のサムネイル
これらの写真や動画が、似ているが、違う日本と韓国の文化、そして、日本人にも韓国人にも共通した文化、それがお互いの文化を尊びあうきっかけになればとても嬉しいです。かつては同じ言葉、同じ思想、同じ風習を持っていたのかもしれない不思議な関係が、平和な文化づくりに貢献する事を願ってやみません。
*この記事は、日本のKOREA.net名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。
hjkoh@korea.kr