オピニオン

2022.10.07

Hidden Charms of Korea_sool

Mark Peterson 2


ロドリゴ・コロネル(Rodrigo Coronel)

駐韓ニカラグア大使

私は酒の専門家ではないため、酒について詳しく分析することはできない。しかし、これまでに様々な韓国の伝統酒を飲んできた。そんな私の経験と感情、思い出の話をKOREA.net読者の皆さんに伝えたいと思う。

約1年前からここ韓国で生活しており、韓国の風景やエネルギッシュな生活スタイル、文化を満喫している。何よりも韓国人のグルメ文化、特にマッコリに魅了された。

初めてマッコリに出会ったのは、おいしいものにあふれた、ある市場を訪れた時だった。市場に立ち並ぶ屋台は、まさにグルメ天国への入り口だった。スンデやヘムルパジョン(海鮮チヂミ)、種類豊富なキムチなど、韓国人の「ソウル・フード(Soul food)」を思う存分味わった。おいしいものを食べることで、自分にはリフレッシュが必要だったのだと気づくことができたのだ。

焼酎とビールの組み合わせは、絶対失敗するはずがない完璧なものだ。しかし、あの日は、なぜか新しいものにチャレンジしてみたい気持ちになった。酒のリストに目を通していると、ふと、牛乳が入っているように見えるプラスチック瓶に目を奪われた。それがマッコリだった。金属製のマッコリカップに注がれる酒は、母国のニカラグアでよく飲んだ「チチャ(トウモロコシを発酵させて作ったお酒)」が思いださせてくれた。マッコリを飲んだ瞬間、ニカラグアに戻ったような気がした。味も、のどごしも、チチャにそっくりだったのだ。私はマッコリに一目ぼれしてしまった。


マッコリが好きになってから「マッコリについてもっと知りたい。マッコリを使って作った全ての酒を飲んでみたい」という、果てしない好奇心の扉が開いた。この好奇心のおかげで、これまでに28種類のマッコリを飲み、マッコリの多様性を見つけた。果汁の入ったマッコリ、ドロリとした濃い目のマッコリ、名人が造ったマッコリ、まろやかな味のマッコリ、牛乳の味がするマッコリなど。マッコリの種類って、こんなにたくさんあるんだ。これが全部飲める私はラッキー!

私にとって最高の発見は、マッコリそのものではなく、韓国人と一緒に飲めるということだ。韓国人の飲酒文化の中にある友情、分かち合い、楽しさは、ニカラグアの文化でも感じられるもの。本当に温かくて、懐かしい気持ちになる。お気に入りの酒も見つけた。その酒を、故郷にいるかのようなリラックスした気持ちになれる人々と一緒に飲める。それは、本当に幸せなことだ。

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