ソウル市が開催した「慰安婦コンテンツ公募展」で大賞を獲得したフランスのウェブトゥーン作家アナベル・ゴドー氏の作品「慰安婦」
[チョ・アラ、イ・ギョンミ]
[写真=アナベル・ゴドー提供]
「私のように慰安婦についてよく分からない外国人に、この話を聞かせたかった」
ソウル市が開催した「日本軍慰安婦コンテンツ公募展」で、漫画「慰安婦」で大賞を獲得したフランスのウェブトゥーン作家アナベル・ゴドー(Annabelle Godeau、27歳)氏は、これから慰安婦の被害事実が広く伝わるようにしたいとの意味を込め、このように述べた。
ゴドー氏は高校生の時、ネット上の映像から韓国文化を学んだ。大学で漫画とイラストを専攻し、2013年にはインターン体験のため韓国を訪れた。慰安婦について初めて知った時期でもある。その後、彼女は大学の卒業作品のテーマを慰安婦にするほど、慰安婦問題への関心が高まった。
「子供の頃、フランスで第二次世界大戦を学んだが、慰安婦については一度も聞いたことがない」とし、「この事実を知った途端、言葉を失った」と話したゴドー氏に書面でインタビューした。
ソウル市が開催した「慰安婦コンテンツ公募展」で大賞を獲得したフランスのウェブトゥーン作家アナベル・ゴドー氏
―慰安婦について初めて知ったのはいつか。
慰安婦については大学生活が終わる頃に知った。当時、韓国でインターンとして働いていて、偶然に慰安婦に関するメールを読んだ。
メールを読んでから頭の中が混乱し、ショックを受けた。言葉を失った。子供の頃、フランスで第二次世界大戦を学んだが、慰安婦については一度も聞いたことがない。ただ、フランス・ドイツ・日本・米国の歴史だけを学んだ。
周りの人々にこの話が事実かと聞いたら、事実だとの答えが返ってきた。彼らからもっと詳しい話を聞いた。
―漫画を製作する過程はどうだったか。
写真と動画、映画やドラマなど様々な資料を参考にして漫画の大きな枠を構成した。でも、これだけでは具体的なストーリーにならなかった。
そこで、ネットで「ナヌムの家」のホームページを見た。「ナヌムの家」は慰安婦被害者を後援する施設で、たくさんの情報と資料を得た。
情報収集だけに約3カ月がかかった。他の仕事も同時に進めていたので、絵を描いてストーリーを作ることにほぼ1年がかかった。
―特に大変だったことは。
人間として、そして一人の女性としてこういう主題を取り上げるのが簡単ではなかった。本当に心苦しかった。
私を一番苦しめたのは、慰安婦に対する残酷な暴力と共に、真実を明かそうとする人々への無関心だった。苦しんでいる被害者に口をつぐめと言っている。あり得ないことだ。
強姦・強制中絶・妊娠したり病気に苦しんでいる女性たちを無残に殺しただけでなく、このような無関心も被害者らをさらに苦しめる暴力の一つだ。
―ご本人の映画がどんな役割を果たしてほしいのか。
私の漫画が慰安婦被害者の真実を探すことの役に立ってほしい。
韓国人は慰安婦についてすでに知っているので、私の周りの人や外国人に伝えなければと思った。もっと修正して漫画が完成したら、フランスと欧州で出版したい。第二次世界大戦を学ぶ全ての人々が慰安婦について知ってほしい。
―慰安婦についてよく知らないコリアネット読者に一言。
私のインタビューを読んで、慰安婦について少しだけでも知るようになったのであれば、この記事を読んでくれてありがたいと言いたい。
慰安婦のため何かをしたいと思ったら、ネット上に映像・写真などがいっぱいある。自分に合う資料を選んでほしい。
最後に、今月パリでユネスコ世界記憶遺産の国際諮問委員会が開催される。委員会の決定により、慰安婦資料が世界記憶遺産に登録されるかが決まる。たくさんの関心をお願いする。
ソウル市が開催した「慰安婦コンテンツ公募展」で大賞を獲得したフランスのウェブトゥーン作家アナベル・ゴドー氏の作品「慰安婦」
ソウル市が開催した「慰安婦コンテンツ公募展」で大賞を獲得したフランスのウェブトゥーン作家アナベル・ゴドー氏の作品「慰安婦」
ソウル市が開催した「慰安婦コンテンツ公募展」で大賞を獲得したフランスのウェブトゥーン作家アナベル・ゴドー氏の作品「慰安婦」
km137426@korea.kr