政策

2016.04.27

朴槿恵大統領は5月初に韓国大統領としては初めてイランを国賓訪問する。これは1962年の国交正常化以来、首脳レベルでは初めてのこと。

朴大統領はイランと従来より協力してきたインフラ・プラント・エネルギー分野をはじめ、未来の成長エンジンとして協力が有望な保健・環境・海洋および水産部門における協力などについて議論する。文化・教育、開発協力などの諸分野についても意見を交わし、韓・イランビジネスフォーラムと文化イベントに出席するなど、両国の国民が互いをより深く理解するための取り組みも行われる。

とくにイランは昨年7月に核交渉が妥結されたことで経済制裁が解除になってから、大規模なインフラ建設などの経済再建事業を加速させている。これを受け、韓国はもちろん世界各国がこの10年間中止されていたイランと各方面で経済協力を再開させるために全力を尽くしている。

朴大統領のイランへの初国賓訪問により両国の経済・文化協力が活性化するものと期待される。写真は2月29日にテヘランで開かれた第11回韓・イラン経済共同委員会

朴大統領のイランへの初国賓訪問により両国の経済・文化協力が活性化するものと期待される。写真は2月29日にテヘランで開かれた第11回韓・イラン経済共同委員会



政府は2月29日に韓・イラン経済共同委員会を開き、金融、産業、エネルギー、建設・プラント、保健・医療、文化などの多様な文化における協力強化策について議論した。19日には第4回韓・イラン文化共同委員会を開催し、文化交流および協力についての意見を交わした。この度の文化共同委員会では文化・芸術、科学・教育、メディア、青少年・スポーツなどの様々な分野における具体的な交流・協力の強化策について協議し、多くの分野で幅広いコンセンサスを得た。

文化共同委員会では朴大統領の訪問を契機に、イランにおける韓国文化と韓国語および韓国学の振興を図るための具体策についても緊密に意見を交わした。外交部は「韓・イラン文化共同委員会は2013年以来の3年ぶりに開催された。朴大統領のイラン訪問と来年の国交正常化55周年を控えて、両国が文化分野での協力を強化するための積極的姿勢と情熱を確認する良いきっかけとなった」と評価した。

朴大統領のイラン訪問には史上最大規模の経済使節団が同行するものと期待される。韓国の大手企業と中小企業がこぞって経済使節参加申込書を提出しているからだ。とくにサムスン、現代・起亜自動車、LG、ポスコなど主要グループの中核経営陣が使節団に多数含まれるものとみられる。

ハサン・タヘリアン(Hassan Taherian)駐韓イラン大使は、韓国企業のイラン市場への参入可能性について「肯定的」との意見を示した。タヘリアン大使は20日に「アペック・インサイト(Ahpek INSIGHTS·各分野の専門家を招待し、内外の環境変化に有効に対応する新たな洞察力と経営のノウハウを共有する講演プログラム)」イベントで「イラン市場は競争が非常に激しいが、前向きなのは韓国企業がイラン国内で長い間関係を結んできたことにある。イランの中では韓国企業の位置づけや好感度も高い。韓国の自動車、家電製品などはイランの消費者が好んで購入する。競争が激しいのは事実だが、これまで韓国が蓄積してきた認知度、好感度を基に成功を収めることができるはずだ」と述べた。

コリアネット ウィ・テックァン記者
写真:産業通商資源部
翻訳:イム・ユジン
whan23@korea.kr