G20サミットに参加し、写真撮影に臨む各国の首脳ら=10月30日、イタリア・ローマ、G20公式フェイスブック
[チョン・ジュリ、キム・ウニョン]
主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)が10月30日と31日、ローマで開かれた。各国の首脳らは、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)対応や気候変動などについて議論した。
1回目の会議で文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、韓国の新型コロナ・ワクチン接種率について、1回目の接種を完了した人が同月29日の時点で80%以上となり、「世界最高レベルを記録している」と話した。
そして、11月から感染対策と経済活動を同時に行う新たな方針「新型コロナと共に生きる(ウィズコロナ)」に転換すると表明。韓国の新型コロナ対策とウィズコロナの経験を世界に共有するという考えを示した。
また、ワクチンの公平な分配を目指す国際的な枠組み「COVAX(コバックス)」に2億ドル(約220億円)を供与し、途上国へのワクチン供給を加速するという意思を伝えた。さらに、「ワクチン生産や開発にも取り組むよう、全力を尽くす」と強調。
2回目の会議で文大統領は、2030年までに韓国国内で発生する温室効果ガスを2018年比で40%削減する「温室効果ガス削減目標(NDC)」を国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)で発表すると話した。
G20サミットで発言する文大統領=31日、イタリア・ローマ、聯合ニュース
このほか、文大統領は持続可能な開発目標(SDGs)の重要性を強調し、世界の協力を呼びかけた。また、物資の流通の確保やグローバルなサプライチェーン(供給網)の安定化などについても「国際社会の支持が必要だ」と訴えた。
文大統領は30日、フランスのエマニュエル・マクロン大統領と会談を行った。両首脳は、炭素中立社会への実現に向けた取り組みや半導体・電気自動車などの分野で協力するとの認識で一致した。
また、31日、オーストラリアのスコット・モリソン首相と会談を行った。スコット首相は「両国が今年、国交正常化60周年を迎えた」とし、文大統領に同国の訪問を要請した。文大統領は、招待に対する謝意を表明。
今回のG20サミットには、20カ国のほか、スペイン・オランダ・シンガポールなどの6カ国と、国際連合(UN)、国際通貨基金(IMF)、経済協力開発機構(OECD)が参加した。
etoilejr@korea.kr