ネットフリックス配信の韓国ドラマ「イカゲーム」のワンシーン=ネットフリックス
[キム・ソナ]
文化体育観光部は23日、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領主催で開かれた第4次輸出戦略会議で、 韓国コンテンツ(Kコンテンツ)の海外市場を中東や北米、欧州などへと拡大させ、4大コンテンツ強国に跳躍するという内容を柱とする「Kコンテンツ輸出戦略」を発表した。
2021年に124億ドルだったKコンテンツの輸出額を、2027年までに250億ドルに増やし、米国、中国、日本に続く4大コンテンツ強国を目指す。
このため、同部は、輸出市場の拡張(Expansion)、コンテンツ産業領域の拡大(Extension)、Kコンテンツのプレミアム効果(Effect)活用の、「3E」戦略を立てた。
まず、輸出地域を多様化するため、中東・欧州・北米など、新しい市場を積極的に開拓する。現在、Kコンテンツの輸出先は、中国・台湾・香港が全体の36%、日本が15.4%を占める。一方、北米は13.3%、欧州は10.9%、中東を含めた他の地域は5.8%に過ぎない。
韓国政府は今年、米国と英国でKコンテンツ国際博覧会を開催するなど、韓国の文化商品を持続的にPRする機会を増やす。米国・ニューヨーク、英国・ロンドン、ドイツ・フランクフルト、インド・ニューデリー、メキシコ・メキシコシティに国外コンテンツ拠点を新設する。拠点は、今の9カ国・地域の10カ所から、13カ国・地域の15カ所になる予定。
発言する尹大統領=23日、青瓦台、大韓民国大統領室
北米・欧州で人気のあるコンソールゲーム産業を育成するよう、今年に入ってから、約30社に90億ウォンを支援するなど、特化した戦略で対応する。
ウェブ漫画やオンライン動画配信サービス(OTT)など、プラットフォーム産業に関する分野を支援し、Kコンテンツの産業領域を拡大する。ウェブ漫画やウェブ小説を基盤とする映画、ドラマ、ゲームを制作し、知的財産(IP)を2次的な利用もできるよう支援する。
規模の小さな制作会社が作品ヒットの恩恵を受けられるよう、制作会社とプラットフォームがIPを共同所有することを条件とする「OTT特化制作支援」事業に今年454億ウォンをつぎ込む。
韓国政府は、Kコンテンツの成長が、ファンション・ビューティー・家電・情報技術(IT)・建設といった他の産業にもいい影響を与えられると期待している。
韓国政府は、今年10月にタイで韓流総合博覧会を開催するなど、海外での広報に力を入れる計画だ。成果を上げた場合、2027年までのKコンテンツの売り上げは、137兆ウォンから200兆ウォンへと増加する。また、Kコンテンツ消費財・観光がもたらすと思われる輸出額は、46億6000万ドルから80億ドルに拡大すると推計されている。
尹大統領は「Kコンテンツが世界的に人気を博し、輸出量が増え、それがもたらす様々な効果まで考えると、非常に大きな経済的価値を創出しているといえる」とし、「関係部署は、Kコンテンツをファッション、観光、食品、ITなどと連携して、高付加価値化することに最善を尽くしてほしい」と呼びかけた。
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