半導体生産の現場を視察する産業部の安徳根長官=11日、京畿道・利川、産業通商資源部
[パク・ヘリ]
韓国政府が2047年までに、世界最大規模の半導体メガクラスターを造成することに総力を挙げる。
産業通商資源部と科学技術情報通信部は15日、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が主宰した非常経済民生会議で、「世界最大規模となる半導体メガクラスター造成策」を発表した。
半導体メガクラスターとは、京畿道の平沢(ピョンテク)、華城(ファソン)、龍仁(ヨンイン)、利川(イチョン)、安城(アンソン)、城南(ソンナム)、板橋(パンギョ)、水原(スウォン)などの都市に密集している半導体関連の企業や機関をまとめる概念。
発表によると、現在19の生産工場と2の研究施設が集まっているメガクラスターに、計622兆ウォン(約68兆5800億円)規模の民間投資を通じて新たな施設16か所(生産工場13、研究施設3)が建てられる。2027年までに3の生産工場、2の研究施設が完成する見通しだ。
特に、汝矣島(ヨイド)面積の7倍にあたる2100万平方メートルの敷地で、2030年の時点では1カ月当たり770万枚のウエハーを生産し、世界最大の生産量を達成するという計画。
韓国政府は、今回のメガクラスター造成により、素材・部品・装備やファブレス(生産施設を持たずに製品を生み出す企業)といった協力企業の生態系が共に成長すると同時に、650兆ウォンの生産効果、346万の雇用創出をもたらすと予想している。
半導体生産のためのインフラ・投資環境作りのために政府は、電力・用水などの供給に問題がないよう支援する。また、インフラ設置に関する認可や許可が迅速に下りるよう、すでに導入されている迅速処理制度を積極的に活用する。
半導体予算は前年比2倍規模となる1兆3000億ウォンにし、国務総理主宰の「国家先端戦略産業委員会」を通じて、半導体産業の発展を妨げるような規制を撤廃する予定だ。
また、海外人材を誘致するため、現在1年となっている
*サイエンス・カードで発給されるビザの有効期限を、最大10年に延長し、制度の改善を通じて海外研究者の受け入れを促す。国内研究者の海外研究機関への派遣も進め、先端技術分野における人材交流を活性化する。
*サイエンス・カードとは、韓国の教育部長官が外国人のビザ発給及び滞在に関して便宜を図るため、韓国内の専門大学以上の教育機関や政府出捐の研究機関、企業の研究機関などで働くことを希望する海外の科学技術人材に発給する雇用推薦状のこと。
非常経済民生会議で発言する尹大統領=15日、京畿道・水原、聯合ニュース
尹大統領は冒頭発言で、「半導体はどの産業よりも国民の生活を豊かにし、良質の雇用を多く提供する」とし、「半導体産業は国家の人的・物的資源を全力的に投じなければ成功できない戦略的産業だ」と強調した。
また、今年で終わる半導体投資に対する税制上の優遇措置を延長し、同盟・友好国との外交関係も強化することで半導体産業を後押しするとの意思を示した。
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