11日、「世界気候サミット(首脳会議)」が釜山(プサン)で開幕した。
正式名称は「気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change: IPCC)」第32回総会。
総会は11日から14日までの4日間で、11月にソウルで開催される20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)を前に、気候変動や地球温暖化への対応などについて話し合う。
IPCCは、1988年に国連環境計画(UNEP)と世界気象機関(WMO)が共同で設立した国際協議機関で、世界の科学者や研究者、実務担当者などが参加し、地球の環境変化の問題などについて協議する機関。2007年にはノーベル平和賞を受賞している。
IPCCのラジェンドラ・パチャウリ議長は開会式で「韓国のグリーン成長については世界が大きな期待を持って見ている。第5次評価報告書の作成期間中、グリーン成長に関連して韓国政府が実施した事業とその結果についての報告書がどのようなものか期待される」と述べ、韓国のグリーン成長政策に大きな関心を示した。(左側写真:11日、IPCC総会で歓迎のあいさつをする全炳成・気象庁長)
李万儀(イ・マンウィ)環境部長官は歓迎のあいさつで「韓国政府は『低炭素グリーン成長』という国家ビジョンを策定して国際協力を行っている。今年『グリーン成長基本法』を制定し、その一環として、2020年までに、炭素排出値(BAU)比で温室ガスの削減目標を30%に設定した」と説明した。
また、全炳成(チョン・ビョンソン)気象庁長は「気候変動とそれによって引き起こされる極端な異常気象は、脆弱(ぜいじゃく)な地域に住む住民らにとって、一層危険な要素だ。韓国も例外ではあり得ない。気候変動による影響と被害を最小化するには適切な対応戦略を立てることが急務だ」と述べた。
今回の総会には、パチャウリIPCC議長、WMO代表、李万儀・環境部長官、韓昇洙(ハン・スンス)グローバルグリーン成長研究所(GGGI)理事長、全炳成・気象庁長、許南植(ホ・ナムシク)釜山市長、UNEP代表のほか、194加盟国の政府代表ら約400人が出席した。
韓国からは、全炳成・気象庁長を首席代表として、外交通商部(シン・ヨンソン気候変動大使)、グリーン成長委員会、環境部、行政安全部、農林水産食品部、知識経済部、国土海洋部など9つの関係部処(省庁に相当)の担当者や専門家ら合計36人が政府代表として出席した。
(翻訳:Korea.net 小川豊)