韓国が初めて輸出した「ヨルダン研究向け原子炉」が7日、ヨルダン北部のイルビドで稼働を始めた。「ヨルダン研究向け原子炉」の前には韓国とヨルダンの国旗がそろって掲揚されている
韓国から初めて輸出された原子炉がヨルダンで稼働を始めた。
ヨルダン北部・イルビドのヨルダン科学技術大学(JUST)で7日(以下、現地時間)、ヨルダン研究向け原子炉(以下、JRTR)の竣工式が行われた。
未来創造科学部の崔陽熙長官が7日、ヨルダン研究向け原子炉の竣工式で祝辞を述べている
未来創造科学部の崔陽熙(チェ・ヤンヒ)長官は竣工式に出席し「JRTRの安全で効率的な運営を積極的に支援し、近々ヨルダンが導入する予定の発電用原子炉とヨルダンの科学技術の発展において信頼できるパートナーになる」と述べた。竣工式にはヨルダンのアブドゥッラー2世とハーニー・アル=ムルキー・ヨルダン首相、トゥーカーン・ヨルダン原子力委員会委員長などが出席した。
ヨルダン初の原子炉JRTRはヨルダンの中性子科学技術の発展に向けた原子炉の構築とがん診断・治療向け同位元素の生産、中性子調査サービス、原子力専門人材の育成を目的とする1億6,100万ドル規模の事業。韓国原子力研究院と大宇建設コンソシアムが2009年に輸出契約を結び2010年から6年かけて建設した。
韓国原子力研究院と大宇建設コンソシアムはヨルダン科学技術大学に5MW規模の研究向け原子炉と原子炉建屋、同位元素の生産施設、行政棟などを新しく建てた。運営人材の養成に向けた教育訓練も実施し、10月末には試運転に成功した。韓国原子力研究院はヨルダン側の運転支援養成により施設引き継ぎ以降2年間専門家を派遣する見込みで、運転支援だけでなく中性子ビーム装置の共同開発など研究による利用を活性化させるための技術協力も行う計画。
コリアネット ユン・ソジョン記者
写真:韓国原子力研究院
翻訳:イ・スミン
arete@korea.kr
ハーニー・アル=ムルキー・ヨルダン首相がJRTRの竣工記念の扁額を公開している
韓国・ヨルダン政府および学界関係者らがJRTR原子炉室を見学している
トゥーカーン・ヨルダン原子力委員会委員長がJRTRの竣工式で祝辞を述べている