羅老宇宙センターから打ち上げられた韓国初の国産ロケット「ヌリ号」=10月21日、文在寅大統領のフェイスブック
[ミン・イェジ、キム・ウニョン]
[映像=科学技術情報通信部 YouTube Channel]
韓国初の国産ロケット「ヌリ号」が21日午後5時頃、全羅南道の羅老(ナロ)宇宙センターから打ち上げられた。搭載していた模擬の衛星を計画どおりに軌道に乗せることはできなかったが、目標としていた高度700キロに到着し、飛行能力が証明できた。
科学技術情報通信部は、3段目のエンジンの燃焼が予定よりはやく終わり、期待した速度に届かず、搭載していた模擬の衛星を計画どおりに軌道に乗せることができなかったと説明した。
現地で打ち上げの様子を見ていた文在寅(ムン・ジェイン)大統領は「超精密・高難度の宇宙発射体技術をわれわれの力で開発した」とし、「宇宙時代まであと一歩のところまで来ている」とコメントした。
「ヌリ号」は、1.5トン級の実用衛星を地球低軌道(600~800キロ)に乗せることができる全長47.2メートルの3段式のロケット。2010年から1兆9572億ウォン(およそ1900億円)を投じて開発に取り組んできた。
今回見えた課題を検証した上で、来年5月に再び打ち上げを行う。ヌリ号と同一の性能を持つロケットを製造し、2027年まで4回にわたり打ち上げる予定。
海外メディアは前向きな反応を示した。
ブルームバーグは、「商業・軍事分野における宇宙技術を強化した」とし、「韓国は衛星の開発や打ち上げ能力を持つロケット保有国である」とコメントした。ロイター通信は「宇宙時代の幕開けに向けた大跳躍だ」と評価。
ドイチェ・ヴェレは、「ヌリ号の打ち上げが成功裏に行われた」とし、韓国の宇宙プロジェクトを紹介した。
このほか、読売新聞・朝日新聞・共同通信もヌリ号の打ち上げを詳細に報道した。