写真は、「スピアエックス」の実物=カリフォルニア工科大学
[シャルル・オデゥアン]
韓国が開発に参加した米航空宇宙局(NASA)の最新宇宙望遠鏡が、今月末に発射される。
宇宙航空庁は、韓国天文研究院をはじめとする12の機関が共同開発した「スピアエックス」が、米国・カリフォルニア州・ヴァンデンバーグ宇宙軍基地で27日19時(現地時間)に発射されると明らかにした。
スピアエックスは、地上で観測しにくい赤外線を見ることができる宇宙望遠鏡だ。全体の空を102の赤外線波長で撮影し、約10億もの天体に関する情報を得ることができる。
スピアエックスが任務を終える2年6カ月後には、初の赤外線3次元宇宙地図が完成すると期待される。
研究陣は、天の川に氷状で存在する水や二酸化炭素の分布を確認し、生命体が存在できる環境であるのかを把握する。さらに、ビッグバン直後に宇宙が急膨張した原因を探る。銀河の光の総量を測定し、銀河の形成や進化について研究を行う。
韓国天文研究院は2016年、スピアエックスを企画する段階から参加した。スピアエックスの性能を図る装備や観測資料を分析するソフトウェアなどを開発した。
NASA科学任務局のニッキー・フォックス局長は「全宇宙を102色で観測することは世界で初めてだ」と評価した。
写真は、スピアエックスの観測を通じて得られる赤外線3次元宇宙地図および観測天体の仮想図=宇宙航空庁
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