「心の中でずっと朝鮮半島の平和を願ってきました」。14日に来韓したフランシスコ法王は、韓国入国に際してこう語った。法王を乗せた民間航空機は、同日午前10時30分に京幾道城南市のソウル空港に到着した。
14日、ソウル空港に到着したフランシスコ法王が子どもたちから花束を受け取っている(写真提供:大統領府)
法王は満面の笑みを浮かべながらトラップを降り、韓服を着た子どもから花束を受け取った。法王はパク・クネ(朴槿恵)大統領と握手をして挨拶を交わした。パク大統領は、「法王の来韓を機に、温かい慰めのメッセージが伝わり、分断と対立の朝鮮半島に平和と和解の時代が訪れることを期待する」と述べた。
これに対して法王は、「韓国を訪問できてとても嬉しい。アルゼンチン・ブエノスアイレスでも韓国人とは良い関係を築いている」とし、「セウォル号沈没事故を思うととても胸が痛い。犠牲者の方々のことはしっかり覚えている」と哀悼の意を表した。
14日、ソウル空港に到着したフランシスコ法王(右)をパク大統領(左)が迎えている(写真提供:連合ニュース)
14日、京幾道城南市のソウル空港に到着したフランシスコ法王が、パク大統領とともに儀仗隊を閲兵している(写真提供:文化体育観光省)
空港での催しには、パク大統領をはじめ、駐韓法王庁大使のオスバルド・パディリャ大主教やソウル大教区長のヨム・スジョン枢機卿、ユン・ビョンセ外交相、文化体育観光省のキム・ヒボム第1次官ら関係者のほか、平信徒で構成された歓迎団も出席した。
フランシスコ法王は空港での歓迎式の後、カトリックの関係者とともに韓国製の小型車「ソウル」で駐韓法王庁大使館に向かった。法王は大使館で個人ミサを開き、午後は大統領府でパク大統領と会談する。
フランシスコ法王は14日~18日の来韓期間中、アジアカトリック青年大会やカトリック殉教者124人の列福式など4つのミサを執り行う。15日は、大田ワールドカップスタジアムで聖母被昇天祭のミサを執り行った後、セウォル号沈没事故の遺族や生存した生徒らと面会し、慰労の言葉を伝える。また、忠清南道唐津市のソルメ聖地で第6回アジアカトリック青年大会の参加者らと交流する。
16日は西小門の殉教聖地で殉教者を追悼した後、光化門広場で「ユン・ジチュン・パウロと殉教者123人」の列福ミサを執り行う。この列福ミサには、約100万人が参加することが予想されている。法王の日程には、忠清北道陰城郡のコットンネの障害者施設と忠清南道瑞山市の海美殉教聖地訪問と海美邑城アジア青年大会の閉会ミサも含まれている。
最終日の18日には、カトリックソウル大教区庁で韓国の7大宗団のリーダーらと会談した後、明洞聖堂で平和と和解のためのミサを執り行う。
コリアネット ユン・ソジョン記者
arete@korea.kr
フランシスコ法王が駐韓法王庁大使館に向かう車両の中で手を振っている。法王が乗った車両は韓国製小型車「ソウル」だ(写真:チョン・ハン記者)
14日、フランシスコ法王の来韓を歓迎しようと大統領府横の噴水台広場に詰め掛けた信者らが、法王が乗った車両に向かって歓声をあげている(写真:チョン・ハン記者)
法王が宿泊する駐韓ローマ法王大使館官邸。14日午前、関係者らが法王を迎える準備に奔走している(写真:チョン・ハン記者)