バス内に設置された少女像=15日、ソウル
[ソウル=カン・ガヒ、キム・ウニョン]
白いチョゴリと黒いチマを着ている裸足の少女が、ソウル市のバスの座席に座っていた。この少女を笑顔で見る人や一緒に写真を撮る人々もいた。握りしめた両手と無表情をした少女は「平和の少女像」だ。
「世界慰安婦の日」でありながら、光復節(日本による植民地支配からの解放記念日)72周年の前日である14日、ソウル市内を走る151番バス5台に「平和の少女像」が設置された。
バスは、ソウル江北区牛耳洞の車庫地から出て、安国駅、崇礼門を通して銅雀区黒石洞まで走る。
以外の場所で少女像と出会った乗車客らは驚いたと言った。
乗車客の姜熙文(カン・ヒムン)氏は、「生きているように見えて胸が痛い」とし、小学生の李在書(イ・ジェソ)氏は「こんなに小さい少女が当時、強引に連れられたと思ったら怖い」と一緒に乗ったお母さんの手を握りしめた。
バスが在大韓民国日本国大使館の近所の安国駅バス停を通り過ぎるたびに、慰安婦問題を素材にした韓国映画「鬼郷」のOST「アリラン」が流れた。乗車客の李熙貞(イ・ヒジョン)氏は、「多くの人々は慰安婦問題を忘れず関心を持ってほしい」とし、「一刻も早く解決できればと思う」と話した。
バス座席の前にある近距離無線通信(NFC)をスマートフォンでタッチすると、NAVER知識百科の「日本軍慰安婦」に、Youtube動画の偰民錫(ソル・ミンソク)韓国歴史講師の「日本軍慰安婦」に、崔兌誠(チョイ・テソン)韓国歴史講師の「悲しい歴史」に繋がる=15日、ソウル
同日、「平和の少女像」設置を企画した東亜運輸(ソウル市)の林真煜(イム・ジンウク)代表は「乗車客が悲しい慰安婦問題について考える契機になってほしい」と述べた。また、「151番バスは、ソウルの7大学を通り過ぎる。学生たちが正しい歴史認識を持ってほしい」と付け加えた。
林代表は、少女像を私費で支援し、作家の金運成(キム・ウンソン)夫婦が無償で製作した。少女像を載せたバスは9月30日まで運行される。その後、鬼郷との意味で釜山・全州・木浦・大邱などにある少女像の隣に設置される。
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