社会

2018.06.21

他の言語で読む
scholarship_article_20180615_in.jpg

去年の政府招請奨学生ら=国立国際教育院



[キム・へリン、イ・ギョンミ]

コスタリカに住むディエゴ氏は、中学時代から韓国ドラマを見始め、どんどんハングルと韓国文化にはまるようになった。高校卒業を前に、自然に韓国留学を念頭においたが、留学費で悩むことになった。ネットで奨学金に関する情報を探したディエゴ氏。韓国政府が提供するGKS制度を見つけた。

韓国で勉強する外国人留学生数が12万人を超えるほど、毎年韓国を訪れる外国人が増えている。これを受け韓国政府は、韓国で勉強する外国人向けに様々な奨学金制度を実施している。韓国政府奨学金(GKS,Global Korea Scholarship)制度を紹介する。

政府招請奨学制度   
韓国の大学へ進学したいディエゴ氏は、政府招請奨学制度に応募することができる。GKS制度のうち、奨学金の支援範囲が最も広く、学費以外に航空運賃、滞在支援金、医療保険、韓国語研修、研究費などがもらえる。韓国は、学部と大学院、研究課程の3つに分けて、学部は毎年9月、大学院は毎年2月に募集する。課程開始1年前は、韓国語研修が編成され、学位課程を始めるには韓国語研修を通じて韓国語能力試験(TOPIK)3級を取得しなければならない。TOPIK5級以上の所持者は、韓国語の研修なしで学位課程へ進学することが可能で、韓国語優秀者奨学金がもらえる。

必須条件は、応募者と親、両方とも外国人で、全学年成績の平均(G.P.A)満点の80%以上の成績が必要。学部課程に応募可能な人は、満25歳未満で、高校卒業者。大学院課程に応募可能な人は満40歳未満で、学士または修士の学位がある人。学部と大学院課程に応募する人は、自分の国の韓国公館、または韓国の大学へ、研究課程に応募する人は韓国の大学へ書類を送ればいい。

優秀交換学生支援  
ドイツ人のジュリア氏は、ユーチューブでK-POPの動画を見て、韓国の音楽や文化に興味ができた。半年から1年間、韓国で生活してみたいと思ったジュリア氏には、優秀交換学生支援制度をおすすめする。外国人交換学生に1学期、または2学期の往復渡航費、生活費、医療保険料、在住支援金などを支援する制度で、国立国際教育院のGKS優秀交換学生プログラム運営大学に選ばれた外国大学に通う学生を対象にする。

応募資格は、自分が通っている外国の大学で2学期以上修了し、全成績が満点の80%以上。また、韓国語研修課程のみ参加することは不可能で、交換学生の正規課程を修了しなければならない。GKS優秀交換学生プログラムの運営大学に選ばれた在学中の大学が推薦した候補者の中から、国立国際教育院が審査して選抜する。

優秀私費留学生支援
このような制度があることを知らず、私費で韓国留学2年目を迎えたスペイン出身のビオレッタ氏には、優秀私費留学生支援制度をおすすめする。韓国の大学で勉強中の私費留学生を対象に10カ月間約500万ウォン(約50万円)の生活費を支援する。韓国の大学で学部正規課程に2年以上在学中の外国人私費留学生で、韓国語能力試験(TOPIK)4級以上であれば申請可能。また、在学中と直前の成績が100点満点のうち80点以上を維持しなければならない。

国立国際教育院は、この他にも東南アジア諸国連合(ASEAN)出身の理工系大学生を対象にするアジア理工系大学生招請研修、アフリカと中南米諸国出身の大学生を対象にするアフリカ・中南米大学生招請研修制度を運営する。専攻講義と実験・実習、研究所など関連機関の体験、韓国文化と歴史体験の研修がそれぞれ6週間、5週間行われる。航空運賃、宿泊費、保険料などが支援される。

GKS制度の詳細は、韓国留学情報システム(Study in Korea)ホームページ(http://studyinkorea.go.kr/en/sub/gks/allnew_invite.do)で確認できる。日本語・英語・中国語・スペイン語・フランス語など10カ国語で提供される。

kimhyelin211@korea.kr