社会

2020.09.03

[ソウル=ソ・エヨン、キム・ウニョン]

韓国政府は4日、新型コロナウイルス感染症の再拡大を受け、その対策として6日から「社会的距離の確保」措置を延長する方針を固めた。
首都圏では、3段階に近い「2.5段階」を1週間延長する。先月30日から行われているが、新たな感染者の数が200人台を下回っており、減少の傾向にある。他の地域では、「2段階」を2週間実施する。
丁世均(チョン・セギュン)国務総理は同日、中央災難(災害)安全対策本部の会合を開き、国民に対し、確実な安定期に入るよう、積極的に「社会的距離の確保」措置を順守することを呼びかけた。
「社会的距離の確保」(2~2.5段階)の実施により、韓国人の日常生活は変わりつつある。

地下鉄内部の風景=9月2日、ソウル、ソ・エヨン撮影


午前7時45分

ソウルの全地域においてマスク着用が義務付けられている。交通系ICカードを駅の処理端末にかざすと「マスクを着用してください」という音声が聞こえる。マスクを着用せず、地下鉄に乗っている人は、ほとんど見かけない。急いで移動しようと、マスクをズラして着用している人もいるが、それほど多くはいない。

 

カフェの風景=9月2日、ソウル、ソ・エヨン撮影


午前8時30分

店舗にはQRコードが掲示され、訪れた人がスマホで読み込むと、名前や場所、日時がシステムに記録される。感染者が発生したら、同じ時間帯に店舗にいて、感染の可能性がある人に対し、保健福祉部に連絡するよう促す通知がカカオトークのアプリで送られる。カフェでの着席は禁止。訪れた人は、QRコードで登録するか、手動で作成するかを選べる。注文をする時も他人との距離を保つ。首都圏のフランチャイズチェーンのカフェについては、持ち帰りと出前営業のみが可能となる。


オフィスの風景=9月4日、ソウル、ソ・エヨン撮影


午前10時

自治体職員を中心に在宅勤務を奨励し、出退勤時間などを変更するなどの取り組みが行われている。他人との距離を保ちながら、マスクを着用して仕事をしている。同措置に参加する企業も増えている。


昼食時間=8月12日、ソウル、キム・へリン撮影


午後12時

外食や買い物などを控える人も増加の傾向にある。お弁当を用意したり、配達サービスを利用し、食事を済ませる。手間がかかるが、健康的な食事がすぐ食べられ、時間的に余裕ができた。また、外食にかかる費用をおさえられることも良い点だ。

 

20200902_ social distancing

カフェの風景=8月30日、ソウル、聯合ニュース


午後7時

趣味や休憩のパターンも変わりつつある。カフェでゆったりとした時間を過ごすことは不可能だ。飲料や夕食を持ち帰り、家で運動する人も増えている。お祝いのイベントやパーティーも、対面でなく、オンラインで行う。


繁華街の風景=9月2日、ソウル、ソ・エヨン撮影


午後8時45分

人の気配のない夜の繁華街。飲食店は、午後9時から翌日の午前5時まで営業が中止となる。午後9時に近くなるにつれ、人も少なくなっていく。市内バスの運行も通常の20%減少し、帰宅時間も早くなった。


xuaiy@korea.kr