ニューヨークタイムズのソウル事務所=Korea Joongang Daily
[キム・ハヨン、イ・ギョンミ]
英国の有名雑誌「Monocle(モノクル)」が毎年新年を控えて発行する「Monocle the Forecast:2022年 No.12」に「韓国の変化」という記事を掲載し、アジア地域におけるメディア拠点としての韓国に注目した。
同誌は、ソウルを「約1000万人が住んでいる巨大都市であり、5000社以上のメディアが登録されているところ」と紹介した。
その上で、去年、「香港国家安全維持法」の施行を受け、香港での取材が制限され、米大手紙ニューヨークタイムズやワシントンポストといった海外メディアがソウルに移転するようになったと説明した。
ニューヨークタイムズは今年1月、アジア地域デジタルニュースの拠点を香港からソウルに移転し、ワシントンポストは7月、ソウルにグローバルニュース拠点を設けた。特にワシントンポストの場合、世界各地のニュースを24時間体制で配信できるシステムを強化するため、米国以外の地域に速報ニュースを集約する拠点をソウルと英国・ロンドンに設けた。
ワシントンポストのDouglas Jehl国際編集長はMonocleとのインタビューで、ソウルに拠点を設けた理由について「ソウルは、海外企業に対する友好的な環境が整っており、報道の自由の水準も比較的高い。また、優秀な人材や英語ができる言論人が多く、とても魅力的な都市」と説明した。
海外文化弘報院(KOCIS)の朴正烈(パク・チョンリョル)院長は「韓国はアジアで報道の自由度が最も高い国」とし、「さらに多くの海外メディアが(ソウルに)移転することで、今後ソウルはアジアにおけるメディアの拠点となるだろう」と語った。また、「KOCISは言論人を積極的に支援する」とし、政府レベルのサポートを強調した。
KOCISの外信支援センターは、韓国に滞在している海外メディアの記者に取材支援サービスを提供する政府機関である。海外メディアを対象とする韓国政府の各官庁の記者会見が開かれ、海外メディアの記者らが仕事に利用できるスペースもある。
Monocleは2007年に英国・ロンドンで創刊されたビジネス・ライフスタイル雑誌で、購読者数は約24万人に達する。
「Monocle the Forecast:2022年 No.12」の表紙=Monocleホームページ
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