韓国の4大精油会社(エスオイル・HD現代オイルバンク・SKイノベーション・GSカルテックス)が環境にやさしい燃料である「持続可能な航空燃料」への市場進出に拍車をかけている=聯合ニュース
[ユ・ヨンギョン]
韓国の4大精油会社(エスオイル・HD現代オイルバンク・SKイノベーション・GSカルテックス)が環境にやさしい燃料である「持続可能な航空燃料(SAF、Sustainable Aviation Fuel)」の市場進出に拍車をかけている。
SAFとは、廃食用油や生活廃棄物などを原料とする環境にやさしい航空燃料だ。化石燃料を原料とする従来の航空燃料に比べ、炭素の排出量を最大80~90%まで削減できる。
エスオイルは今年1月、韓国の精油会社としては初めてバイオベースの原料を精製プロセスに組み込んだ。環境に配慮した3つの国際認証(ISCC CORSIA、ISCC EU、ISCC PLUS)を同時に取得し、SAFの生産に着手した。
HD現代オイルバンクは先月、バイオ原料の生産認証を取得し、「コプロセッシング(Co-processing)」方式を適用し、SAFの生産に乗り出した。
SKイノベーションは、今年末から蔚山(ウルサン)工場でコプロセッシング方式によるSAFの生産を行う。原料の確保に向けて、環境にやさしい原料を生産する国内外の企業を探し、投資に乗り出した。
GSカルテックスも昨年8月、バイオ燃料における国際的な認証制度であるISCCEUを取得し、SAFの量産に向けて取り組み始めた。
韓国政府もSAF事業に高い関心を示している。産業通商資源部と国土交通部は昨年9月5日から3カ月間、仁川(インチョン)発ロサンゼルス行きの貨物機にSAFを給油し、テスト運航を行った。
産業部関係者は「現在、関連施行令の制定を準備中で、収集された運航データを基盤に品質に関する基準も用意中だ」と話した。
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