文化

2014.05.19

映画「春」が海外の国際映画祭で立て続けに賞に輝いた。12日に幕を閉じた第14回ミラノ国際映画祭で、韓国映画としては初めて主演女優賞(Best Acting Performance Female)と撮影賞(Best Cinematography)を受賞した。

映画「春」は同映画祭で、監督賞、脚本賞、撮影賞、音楽賞、美術賞、助演女優賞、助演男優賞の8部門にノミネートされて話題になった。イタリアの「サンダンス映画祭」と呼ばれるミラノ国際映画祭では、これまで「顔のない女」(2005)や「グエムル‐漢江の怪物‐」(2007)、「猫:死を見る2つの目」(2012)といった韓国映画が紹介されてきた。

「春」は4月に開かれた第23回アリゾナ国際映画祭でも最優秀外国映画賞(Best Foreign Feature)を受賞した。同映画祭では、作品性の優れた映画が選ばれるオープニング・ナイト・フィルムとして初日に上映され、観客のスタンディング・オベーションを受けるなど好評だった。2月に開かれた第29回サンタバーバラ国際映画祭でもワールド・プレミアに選定され、国際競争部門にノミネートされた。

밀라노 영화제에서 수상한 김정원 촬영감독(왼쪽)과 영화배우 이유영 (사진: 스튜디오후크)

ミラノ映画祭で受賞したカメラ監督のキム・ジョンウォン氏(左)と女優のイ・ユヨン(写真提供:スタジオ・フック)


밀라노 영화제에서 여우주연상을 받은 뒤 인터뷰를 하고 있는 이유영 (사진: 스튜디오후크)

ミラノ映画祭で主演女優賞の受賞が決まり、インタビューに応じるイ・ユヨン(写真提供:スタジオ・フック)


女優のイ・ユヨンは、今回の受賞で一躍シンデレラになった。彼女は韓服姿で授賞式に登場し、観衆の視線を釘づけにした。彼女は、ナムグン・ソン監督の短編映画「男たち」やオ・テホン監督の「花は散るのではなく」などに出演したことはあるが、商業映画に出演したのは「春」が初めてだ。

イ・ユヨンは、「韓国の人々がこの賞を誇りに思ってくれたら嬉しい。まるで夢のようだ。東洋人で受賞したのは私一人だけだった」と感想を話した。今後の活動については、「これからが本当のスタートなので、できるだけいろいろな多くの作品に出演したい。これからもずっと映画に出演したい」と語った。

ミラノ国際映画祭のアンドレア・ガランテ(Andrea Galante)執行委員長は、「とにかく好きにならずにはいられない映画だ。この映画を鑑賞できたことを心から感謝したい。美しい映像や音楽、シナリオ、俳優たちの演技など何もかも完璧だった。映画が終わった後も涙が止まらなかった」と語った。エスメラルダ・マペリ(Esmeralda Mapelli)副執行委員長も、「映画を通じて韓国という国がいかに美しいかを知った。韓服を着たイ・ユヨンさんの美しい姿を見て、改めて韓国の美しさを感じた」と話した。

映画「26年」のチョ・グニョン監督が演出を務めた映画「春」は、1969年のベトナム戦争が背景で、生涯最後のモデルに出会った天才彫刻家を通し、真の美しさとは、真の愛情とは何かを描いた作品だ。人生の意味を失ったまま日々を過ごす韓国最初の彫刻家ジュング役をパク・ヨンウが、深い愛情で献身的に夫に尽くす妻のジョンスク役をキム・ソヒョンが、二人の子どもを育てながら苦しい生活に希望を失ってしまう女性ミンギョン役をイ・ユヨンがそれぞれ熱演した。

spring-140516-3.jpg
spring-140516-4.jpg
영화 '봄'의 장면들. (맨 위부터) 이유영, 박용우, 김서형 (사진: 스튜디오후크)

映画「春」より。(上から)イ・ユヨン、パク・ヨンウ、キム・ソヒョン(写真提供:スタジオ・フック)



コリアネット イム・ジェオン記者
jun2@korea.kr