文化

2021.01.11

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「一緒に見れたらいいのに」 韓国が感じられるフランス映画公開


[ソウル=イ・ギョンミ]
[写真=コンテンツパンダ/NEW]

「韓国の桜、一緒に見られたらいいのに
インスタグラムで友達になった韓国人女性「スー(SOO)」からこの一言を聞いたフランス人「ステファン」は、彼女に会いたい一心で韓国へと飛ぶ。このステファンの目に映る韓国を描いた映画がある。

エリック・ラルティゴ監督が演出し、国際派女優ペ・ドゥナとフランスを代表する俳優アラン・シャバが出演する映画『#アイ・アム・ヒア(#Iamhere)』(フランス語原題:#Je Suis Là、意味:私はここにいます)。映画全体の7割が韓国を舞台としている。まずはじめに登場する場所は、仁川(インチョン)国際空港。ステファンはスーに会うため、なんと11日間も空港で寝泊りするのだ。

その後、韓国旅行を始めたステファンは、清渓川(チョンゲチョン)、光化門(クァンファムン)、鍾路(チョンノ)など、ソウルの至る所を訪れる。

注目したいのは、ステファンとスーの出会いをきっかけに、一変する雰囲気だ。特に、韓国は、ステファンが家族の愛を確かめる温かい場所として描かれる。

この他にも、ソウル市内を一望できる南山(ナムサン)、桜満開の蚕室(チャムシル)にある石村(ソクチョン)湖、韓国の食が満喫できる広場(クァンジャン)市場など、ソウル各地を見ることができる。また、外国人に会い、とまどったり楽しんだりする様々な表情を見せる韓国人の様子も見られる。

11日間仁川国際空港で寝泊まりし、様々な人々に出会うステファン。出会った人々と撮ったセルフィーを自分のインスタグラムに投稿するのだが、それが思わぬ出来事を引き起こす。



韓国を主な撮影場所として選んだ理由について、エリック・ラルティゴ監督は「韓国は豊かな文化・芸術を持っているダイナミックな国であるため」と説明した。また、主人公のステファンを演じたアラン・シャバは「韓国は温かく、生き生きとした場所」とし、「前向きなリズムを持っている人々のおかげで、楽しく撮影することができた」と語った。

登場する時間が短いにも関わらず、映画全体を支配する「スー」を演じたペ・ドゥナさん。彼女はこの映画で、2019年に「Etoile du Cinema」という賞を受賞した。同賞は、韓国とフランス映画の交流に貢献した映画人に駐韓フランス大使館が与える賞である。

2019年の釜山(プサン)国際映画祭で世界で初めて公開され、フランス現地では去年2月に公開された。韓国では今月14日公開予定。

新型コロナウイルスの感染拡大で、以前のように海外旅行が自由にできない今、韓国を旅行するような気持ちでこの映画を見るのはどうだろうか。ちなみに、この映画を見る人へアドバイスをひとつ。外国語への翻訳が難しいと言われる「눈치(ヌンチ)」という韓国語の意味を少しでも理解してから見てほしい。そうすれば、この映画をより理解できるはずだ。

km137426@korea.kr