文化

2021.03.30

パブロ・ピカソの「韓国での虐殺」=ビチェアートミュージアム


[キム・ミンジ、イ・ギョンミ]

20世紀最大の画家といわれるパブロ・ピカソが韓国戦争をテーマに描いた唯一の作品「韓国での虐殺(Massacre in Korea)」が、初めて韓国で公開される。

今回の展示を企画した「ビチェアートミュージアム」社は、5月1日から8月29日まで、ソウルにある芸術の殿堂ハンガラム美術館で開催される予定の「ピカソ誕生140周年特別展」で、同作品が展示されると30日に発表した。

「韓国での虐殺」は、武装した軍人が妊婦や少女など、裸の女性を銃殺しようとする場面を描いた作品で、1950年に黄海南道(ファンヘナムド)の信川(シンチョン)郡で起きた米軍による虐殺事件をモチーフにしている作品として知られている。

この作品は、韓国戦争当時の1951年1月に完成され、同じ年の5月にパリで開かれた美術展覧会「サロン・ド・メ(Salon de Mai)」で公開された。しかし、韓国内では長い間、反共法などの影響により展示が制限されてきた。

ビチェアートミュージアム社の担当者は、「これまで、国立美術館や公立美術館が韓国内での展示を何回も試みた。だが、うまくいかなかった」とし、「作品が発表されてから70年ぶりとなる韓国での公開であるだけに、ピカソの作品を通じて歴史を振り返る機会にしてほしい」と述べた。

今回の展示会では、ピカソの代表作とされる「マリーテレーズの肖像」「ピエロに扮したパウロ」など、フランスのパリ国立ピカソ美術館が所蔵する作品110点あまりが展示される。

kimmj7725@korea.kr