文化

2024.04.05

2022年には光化門(クァンファムン)広場が再オープンし、2023年には光化門の月台(ウォルデ)が復元された。文化財庁は、国内外の観覧客が韓国の伝統文化を楽しめるように多彩なイベントを用意する。そのうちの一つが「守門将の巡邏儀式」だ。朝鮮時代に都城や宮殿を守った巡邏軍の巡察を再現したイベントだ。先月30日、KOREA.netの記者が厳かな雰囲気の中で行われた巡邏儀式の現場に行ってきた。

[ソウル=イ・ダソム、チェ・ジヌ]
[写真=チェ・ジヌ] 

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「守門将巡邏儀式」は60人余りの朝鮮時代の兵士たちが光化門の月台でに整列し、儀式の準備が整う。列に並ぶのは巡邏軍、守門将、従事官、甲士など。巡邏は、泥棒の侵入や火災などを防ぐための朝鮮時代の巡察制度で、夜中に宮中や都城の周囲を巡視した。儀式が始まり、朝鮮時代の軍服を着た兵士たちが光化門から出てくると、観覧客も足を止め、彼らに注目していた。

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兵士たちが列に並ぶと、吹打隊(朝鮮時代、国の大きな行事などで行進曲を奏でた音楽隊)が演奏を披露し、巡邏儀式の始まりを知らせる。兵士たちは儀仗旗を高く上げて、歩き始める。月台を出た兵士たちが、守門将の後について仁寺(インサ)洞の方に向かう。守門将は光化門、興仁之門(フンインジムン)など都城や宮殿を守る責任者だ。従事官は守門将を補佐し、官庁の業務を担当する官職だった。

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ヨルリン松峴緑地広場に着くと、吹打隊が朝鮮時代に使われていた管楽器と打楽器で、アリランを演奏していた。伝統楽器のメロディーを耳にすると、まるで朝鮮時代に戻ったような気がした。後を追っていた観光客らも、急いでスマホを取り出し、写真や映像を撮り始めた。

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横断歩道の信号が赤になり、兵士たちが足を止めた。そのおかげで観光客たちは、兵士たちの姿を近くで見ることができた。華やかな衣装を身にまとい、威厳のある表情をたたえた兵士たちは、圧倒的な存在感を放っていた。

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ついに守門将の巡邏儀式が仁寺洞サムジキルに到着した。吹打隊の演奏を聞いた観光客が、道の端に寄り、道を開ける。鳴り続けるカメラのシャッター音。ショッピングを楽しんでいた外国人たちも足を止め、好奇心に満ちた視線で眺める。守門部隊を表示する旗と順羅中であることを知らせる旗の迫力に圧倒された様子だ。

「韓国料理を食べに仁寺洞に来た。巡邏行陣を見つけた瞬間、時代劇ドラマのワンシーンが頭の中に浮かんだ」とし「一言で言えば『カラフル』な光景だった」とドイツから来た観光客のローラ氏が感想を話した。

カナダから来たシャヒャード・サハ氏も「まさに素晴らしかった。みんながその光景を写真に収めようと駆けつけてきたのが、とても記憶に残る」と述べた。また、「巡邏儀式のイベントだけでなく、実際に朝鮮時代の人が食べた伝統料理を食べてみたい」と付け加えた。

韓国文化財財団宮殿事業チームのパート長であるイ・テヘン氏は「再オープンした光化門広場や復元された光化門の月台の価値を発信するためにも、巡邏儀式のスタート地点を 月台に決めた」とし「宮殿内でしか見られなかった守門将をインサドンに登場させた。市民たちに新鮮さと意外性を伝えたかった」と話した。

「守門将巡邏儀式」のイベント情報

# 「守門将巡邏儀式」は今年12月29日まで、毎週土曜日と日曜日、祝日の午後3時から4時まで約1時間行われる。

# コースは、光化門の月台→仁寺洞→観覧客との記念撮影→光化門の月台。

# 北仁寺(プクインサ)広場(安国駅6番出口)で、巡羅軍と一緒に記念撮影できる時間が約10分ほどある


dlektha0319@korea.kr