名誉記者団

2018.08.09

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6月30日、ロシアのカザンで行われたサッカー・ワールドカップ1次リーグF組の韓国対ドイツ戦。VARでゴールが認められ、先制を喜ぶ韓国選手たち=聨合ニュース

6月30日、ロシアのカザンで行われたサッカー・ワールドカップ1次リーグF組の韓国対ドイツ戦。VARでゴールが認められ、先制を喜ぶ韓国選手たち=聨合ニュース


[大阪=和田崇(日本)] 

フランスの優勝で幕を閉じたサッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア大会。熱戦の余韻も冷やらぬ中、韓日のサッカーファンたちの関心は早くも8月にインドネシア・ジャカルタで開かれるアジア大会に注がれている。というのも、W杯ロシア大会では今後、韓国・日本を含めたアジアのサッカーにとって転機となる出来事がいくつもあったからだ。

今回のW杯にはアジアから5カ国(韓国、日本、イラン、オーストラリア、サウジアラビア)が出場。決勝トーナメント進出こそ逃した韓国だったが、1次リーグ最終戦で世界最強のドイツに勝利する大番狂わせを演じた。前回のブラジル大会を含むW杯優勝4回、16大会連続8強以上の輝かしい歴史を持つサッカー王国にとってW杯史上初のグループリーグ敗退となった一方、韓国はW杯史上初めてドイツに勝利したアジアの国となった。

劇的な勝利の裏には、今後の韓国サッカーを見通す策があった。ボール支配率が7割以上にも及んだドイツだが、韓国からゴールを奪うことができなかったのだ。韓国はエース孫興民(ソン・フンミン)を一人前線に残し、コンパクトに固めた守備網を最後まで維持し続けた。スター集団がいらだち、なかなか決定機を生み出せないのに対し、韓国は速攻を仕掛ける機を待ち続けて土壇場での逆襲につなげた。

さらに守備重視の策は、ゴールキーパー趙賢祐(チョ・ヒョヌ)というヒーローも生んだ。Kリーグで低迷する大邱FCの一員ながら3年連続ベストGKに選ばれた趙賢祐だが、韓国代表ではW杯アジア予選での先発起用はなし。だが、申台龍(シン・テヨン)監督の本大会での抜てきでその才能が開花した。抜群の反射神経と長い手足を生かし、スウェーデン、メキシコ、ドイツとの予選リーグ3戦で相次ぐ好セーブを見せ、守備の安定に大きく貢献した。今後は正真正銘の守護神として韓国代表を率いていくだろう。

アジアで唯一決勝トーナメント進出(16強入り)を果たした日本も、開幕直前の監督交代劇もあって大会前の評価は決して高くはなかった。しかし、1次リーグ初戦でコロンビアに勝利。序盤で相手選手の退場という幸運があったとはいえ、アジアのチームで初めてW杯で南米のチームから勝利を収めた。引き分けに終わったセネガル戦も含め、結果を最優先させた戦略も奏功した。出場した先発メンバー11人のうち、10人が欧州でプレーする海外組。若手選手の将来性を度外視し、経験豊富な選手を多く使うことで一定の成果を残した。ポーランド戦では警告数の差による決勝トーナメント進出を狙い、リードされた終盤にボールを回して時間を稼ぐ守備的戦術を取り、批判の波にさらされたが、主将を務めた長谷部誠の「いろいろな議論があるが、サッカーの真実は結果の中にしかない」との言葉が印象的だった。韓国もより多くの守備選手の選出にこだわったが、日本も守備重視の戦い方でも一定の成果が出せることを証明した。

1次リーグではイラン、サウジアラビアもそれぞれ1勝を挙げた。アジア4チームで1勝もできなかった前回のブラジル大会と比べると大きな前進だ。イランは初戦でモロッコを破り、20年ぶりの勝利を挙げた。FIFAランキングはオーストラリアの36位が最上位で、韓国57位、日本は61位(いずれも7月現在)と決して高い評価ではないが、アジア大会では数字に表れないサッカーの本質を見せてくれるだろう。

この記事は、日本のコリアネット名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。

km137426@korea.kr