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2023.09.18

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記者会見の臨むハンナ・チャン(左)とチェリストのミッシャ・マイスキー(中)=15日、ソウル

記者会見の臨むハンナ・チャン(左)とチェリストのミッシャ・マイスキー(中)=15日、ソウル


[ソウル=ソ・エヨン]
[写真=ソ・エヨン]

指揮者のハンナ・チャンが11年ぶりに韓国で、自分の師匠であり、最高の巨匠チェリストであるミッシャ・マイスキーと協演する。

公演を控えてチャン氏とマイスキー氏は15日、記者会見した。チャン氏は「演奏者としての人生を教えてくれた『マイスキー』 、チェリストとしての始まりだった、ロストロポービッチ・コンクールで演奏した『ドボルザーク』、指揮者という夢を見させてくれた『ベートーヴェン』 まで。この公演は私の人生にターニングポイントを与えてくれた3人がそろった公演」と紹介した。

また、「これまで指揮者として、マイスキー先生と海外で何回も協演したことがあり、先生の音楽の解釈や自由な演奏を良く知っている」とし、「11年前の私たち2人の公演を見たことのある人は、今回の公演で全く新しい協演を見ることになるだろう」と笑顔で話した。

2人の話は、1992年に行われたマイスキー氏の来韓公演にさかのぼる。当時9歳だったチャン氏の演奏動画を見たマイスキー氏は、彼女に手紙を送り、自分のマスタークラスに招待した。その後、マイスキー氏に師事したチャン氏は1994年、ロストロポービッチ・コンクールで優勝し、デビューした。

記者会見の前に記念撮影をするハンナ・チャン(左)ミッシャ・マイスキー=15日、ソウル

記者会見の前に記念撮影をするハンナ・チャン(左)ミッシャ・マイスキー=15日、ソウル


チャン氏は、トップチェリストとして活躍したが、今は世界的な女性指揮者としてもっと有名になっている。2007年に指揮者に転向し、英国のフィルハーモニアオーケストラ、オランダのレッテルダム・フィルハーモニーオーケストラ、ドイツのケルンフィルハーモニー、オーストリアのウィンフィルハーモニーオーケストラなど、世界有数のオーケストラを指揮した。昨年からは、ドイツのハンブルクシンフォニーオーケストラの首席客演指揮者を務めている。

マイスキー氏は、チャン氏のことを自分の唯一の弟子と紹介するほど、彼女に対する愛情が格別だ。チャン氏がチェロの演奏をやめたことを誰よりも惜しんでいたが、チャン氏の指揮する姿を見て、尊敬するようになったという。

続けて、「指揮者としてのハンナは、音楽に対する情熱、直観、知性、エネルギーなど、様々な資質を備えている」とし、「観客の目と耳を楽しませ、心に響く指揮をする、すばらしい指揮者」と称えた。

その上で、「指揮者としてのハンナを応援する。もし、いつか(ハンナが)再びチェロを演奏するなら、一緒に2台のチェロで、シューベルトの弦楽五重奏を演奏して録音したい」とした。

師匠と弟子の演奏、巨匠と巨匠の演奏。2人は今回の協演で、ドボルザークのチェロ協奏曲と交響曲第9番、ベートーヴェンの交響曲第5番を披露する。19日は大田(テジョン)の芸術の殿堂で、21日は慶州(キョンジュ)の芸術の殿堂、23~24日はソウルの芸術の殿堂で行われる。

xuaiy@korea.kr