ドイツのミュンヘンで開催された「第53回ミュンヘン安全保障会議」の出席を契機にロシアのセルゲイ外交長官(左側から二番目)と尹外交長官(右側)が18日、両国会談を持ち、北核・北韓問題について討論している。
韓国は、中国・ロシア・欧州連合(EU)と北核問題について戦略的な疎通を持続・強化していくこととなった。
18日、ドイツのミュンヘンで尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官は、ロシアのセルゲイ・ラヴロフ(Sergey Lavrov)外交長官、中国の王毅(オウキ)外交部長、欧州連合のフェデリカ・モゲリーニ(Federica Mogherini)外交安保上級代表と会談を持ち、北核の威嚇への対応案について意見を交わした。
韓国・ロシア両国の長官は、今月12日に中距離弾道ミサイルの発射したことも含め北韓が国連安全保障理事会(United Nations Security Council)(以下、安保理)の決議に明確に違反しており、核・ミサイル開発と挑発を続けることに懸念を示した。
尹長官は、「今回の北韓の中距離弾道ミサイル発射は、北韓の核技術が早いスピードで核武装に向けた最終段階に近づいていることを示すもの」とし、「北韓の考えを改め、(北韓に)非核化以外の選択肢がないことをはっきりと自覚させるためには、国際社会が現在の対北制裁・圧迫を維持、強化していかなければならない」と述べた。
これにロシアのラヴロフ外交長官は、北核不容認に対する確固たる反対の立場の下で、安保理決議2321号を含めた対北制裁決議の忠実な履行に向けたロシアの意志を再確認した。
18日、ドイツのミュンヘンで開催された「ミュンヘン安全保障会議」に出席した尹外交長官(左側)と中国の王外交部長が二国間会談に先立ち、握手を交わしている。
特に、韓中関係と韓半島情勢に対する深度ある議論が行われた。
尹長官は「問題の根源である北韓の核・ミサイルの脅威の問題解決に向けて、両国がより一層緊密に協力していくことが何よりも重要だ」と述べ、対北圧迫において、中国の積極的な役割の重要性を強調した。これに対し中国の王外交部長は、安保理の対北制裁決議の履行に対する中国政府の意志を再確認した。
尹長官は「この4年間、両国関係は同じ船に乗って行くという「共舟同濟」の精神によって大きな発展を成し遂げた。難しい課題もあるが、両国関係の発展は歴史的な流れという共通認識の下に克服しよう」と述べた。これについて、中国の王外交部長は「両国関係を安定的に発展させようという中国政府の立場に変わりはない」と答えた。
続いて行われた欧州連合のモゲリーニ外交安保上級代表との会談で両者は「会談で両者は「今月12日の北韓の弾道ミサイル発射は、北韓が国際社会の一致した断固たる警告にもかかわらず、核とミサイル技術の高度化のための開発を継続しているという事実を改めて証明する行為」と述べ、今年は北韓核問題解決にとって重要な局面を迎えるだろうとのことで意見を同じくした。
尹長官は「欧州連合が安保理決議の忠実な履行及び包括的な独自制裁措置を持続・強化して、国際社会の対北圧迫共助に積極的に参加してきたと評価する」とし、「欧州連合の独自制裁と外交的圧迫措置を通じて、北韓が非核化の道を選択するしかないように全方位的かつ包括的な対北制裁の努力への持続的な参加を求める"と呼びかけた。
モゲリーニ上級代表は、北韓の核・ミサイル技術の高度化及び加速化に深い憂慮を表明し「欧州連合が対北独自制裁を含めた国連安保理決議の忠実な履行と支援に対し責任感を持って行ってきただけに、これまでの欧州連合の独自対北制裁をより強化した具体的な措置を導き出せるよう一層努力する」と述べた。
コリアネット イ・ハナ、キム・ウニョン 記者
写真 外交部
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