政策

2018.11.30

南北共同調査のため列車で出発する韓国調査団=30日、ソウル、国土交通部

南北共同調査のため列車で出発する韓国調査団=30日、ソウル、国土交通部



[パク・ヘリ、イ・ギョンミ]

南北(韓国と北朝鮮)の鉄道共同調査のため、28人の韓国代表団を乗せた列車が北朝鮮に向け出発した。韓国の鉄道車両が北朝鮮内を走るのは、黄海側の京義(キョンウィ)線の短区間で2007年、2008年に貨物列車が運行されて以来、10年ぶり。「ソウル-新義州(シニジュ)」と記載された列車は、計2600キロを走り、北朝鮮側の鉄道区間を調査する。

午前6時30分、ソウル駅を出発した韓国側の鉄道車両は午前8時ごろ、京義線の終点である都羅山(ドラサン)駅に到着した。韓国政府はここで40分間調査団を送り出す行事を開いた。行事には、 統一部の趙明均(チョ・ミョンギュン)長官・国土交通部の金賢美(キム・ヒョンミ)長官・韓国鉄道公社の呉泳食(オ・ヨンシク)社長などが出席した。

趙長官は祝辞で、「これから一つに繋がる鉄路を通じて、南北が共に繁栄できるようになる。韓半島の平和も強固になる」と述べた。金長官も「南北共同繁栄のスタートを告げるもので、島のように閉ざされていた韓半島の経済領土をユーラシア大陸へと拡張する触媒となる」と強調した。

今回の共同調査は、「4・27板門店宣言」と「9・19平壌共同宣言」の後続措置で、23日に国連安全保障理事会の北朝鮮制裁委員会が制裁の例外措置とすることを受け本格化した。

南北は、開城(ケソン)から中朝国境付近の新義州までの区間約400キロは来月5日まで、金鋼山(クムガンサン)から豆満江(デゥマンガン)までの区間約800キロは8日から17日まで調査する。

調査団は線路の状態やトンネル・橋梁など施設の安全性を点検した後、北朝鮮側の調査団と一緒に実務協議を行う。

政府は、現地での共同調査を終えた後、鉄道の現代化のための基礎資料として活用する予定。

hrhr@korea.kr