政策

2024.04.09

8日、スポーツ産業展示体験館の「スポーツ360°PLAY」で、スポーツ産業界の関係者から「第4次スポーツ産業振興中長期計画」など、スポーツ産業における育成戦略について意見を聞く文化体育観光部の柳仁村長官(真ん中)=文化体育観光部

8日、スポーツ産業展示体験館の「スポーツ360°PLAY」で、スポーツ産業界の関係者から「第4次スポーツ産業振興中長期計画」など、スポーツ産業における育成戦略について意見を聞く文化体育観光部の柳仁村長官(真ん中)=文化体育観光部


[オ・グムファ]

韓国政府が、急速に発展するスポーツ産業を新しい成長動力にするための支援に乗り出す。

文化体育観光部は9日、「第4次スポーツ産業振興中長期計画(2024~2028)」を発表した。今後5年間のスポーツ産業における政策ビジョンや法定計画を策定した。

政府が、今回掲げた目標は4つだ。2028年までにスポーツ産業の規模を従来の78兆ウォンから105兆ウォンに拡大する。また、売上高100億ウォン以上のスポーツ革新企業を1000社に拡大する。地域事業体の増加により、地域均衡発展の割合も、既存の50.2%から55.0%に引き上げる。また、スポーツ産業の従事者も44万人から60万人に増やす。

韓国のスポーツ産業市場規模は、2022年の時点で、前年対比22.3%増の78兆1069億ウォンを記録した。コロナ禍になる前である2019年の80兆6840億ウォン水準まで、急速な回復ぶりを見せた。

政府は「共に成長するスポーツ産業、韓国の新しい成長動力」というビジョンを立て、3大推進戦略を提示した。

まず、海外市場でスポーツ企業が競争力を持てるよう支援する。3年間の売り上げの平均成長率が、20%以上のスポーツ企業に向けた支援を強化する。例としては、投資誘致や海外進出などにおける支援がある。また、成長率が高いスポーツサービス企業における支援も拡大する。スポーツ用品のうち、輸入代替および輸出有望品目を選定する。研究開発資金を支援することで、核心技術を確保させ、対外依存度を改善するためだ。

さらに、高付加価値産業の融合や複合を通して、新しい市場を開拓する。産業の底辺を広げるためだ。スポーツ分野に特化された人工知能(AI)を開発する。スポーツ参加や健康管理サービスにおける市場をリードできるようにするためだ。拡張現実(XR)基盤の中継観覧サービス技術、顔認識やテロ感知などができるスマート競技場、振動を感知できる障害者の座席、聴覚障害者用のアプリなどの技術開発に力を入れる。また、スポーツ観光商品も開発し、スポーツと芸能コンテンツなどを融合・複合する企画も支援する。

スポーツ産業において地域がリードする生態系も作る。民間のスポーツ事業者が集中しているエリアを「スポーツ団地」に指定し、統合広報を支援する。仮想現実(VR)スポーツ施設の充実のために、エアドームを造成する。地域のスポーツ施設の安全や認証に関する制度を拡大し、プロスポーツ連携地域の活性化を支援する。

文化体育観光部の柳仁村(ユ・インチョン)長官は「スポーツ産業が、韓国の未来における成長動力になると確信する」として「文化体育観光部は、全ての資源を動員する。今回発表した戦略と課題を推進し、現場でも変化を肌で感じられるようにする」と話した。

jane0614@korea.kr