6月5日、国立ソウル顕忠院を訪れた人々
6月6日顕忠日は、国のために犠牲になった護国英霊を追悼し、偲ぶ日だ。
顕忠日を1日後に控えた5日、ソウル銅雀(トンジャク)洞の国立ソウル顕忠院は、雨の中、朝から多くの人が次々と訪れた。
5日、顕忠塔で黙祷する大韓民国憲政会一行
国立ソウル顕忠院は、国家有功者を安置し、犠牲を称えるために1955年7月15日に設立された。韓国にある8つの国立墓地の中で一番最初にできた場所だ。独立運動に献身した殉国烈士、日本からの独立後に朝鮮戦争やベトナム戦争に参戦し、国のために命を捧げた愛国志士、国軍将兵などがここに安置されている。
顕忠塔は、国立ソウル顕忠院を象徴する施設だ。この塔は、国と民族のために命を捧げた先烈たちの忠義と犠牲の精神を称えるために建てられた。大統領をはじめ政府要人だけでなく、韓国を訪問した各国の国家元首が必ず訪れる場所となっている。塔の内部には、朝鮮戦争時に祖国のために戦って戦死した11万人の無名勇士を追悼する奉安室がある。
顕忠塔内部の無名勇士奉安室の英顕昇天像
この日、顕忠院では、お墓の手入れをしたりお辞儀をしたりする遺族から、墓石の前で敬礼する白髪の老兵に至るまで、多くの人がそれぞれ烈士を追悼し、称える姿が見られた。
仲間の墓を訪れ、墓石をきれいに拭き、敬礼するベトナム戦争の退役軍人たち
2013年に安置されたチェ・ミョンシン将軍(1926-2013)の墓には、多くの人々が訪れた。チェ将軍は、将軍墓地に埋葬されるのを拒否し、兵士墓地を選択した。将軍としての権威を振るうのではなく、兵士と苦楽を共にしたため、彼の墓を参列する足は絶えない。
チェ・ミョンシン将軍の墓の前で敬礼する退役軍人のオ・ワンギュさん
国家元首墓地は、顕忠院の参拝者が頻繁に訪れる場所だ。国立ソウル顕忠院には、李承晩(イ・スンマン)初代大統領(1875-1965)、朴正煕(パク・チョンヒ)元大統領(1917-1979)、金大中(キム・デジュン)元大統領(1924-2009)の墓がある。これらの大統領墓地には、午前中ずっと参拝者の足が絶えなかった。.
一人の市民が、朴正煕元大統領と陸英修(ユク・ヨンス)女史の墓の前で黙祷している
一人の市民が、金大中前大統領のお墓を参拝している。
李承晩初代大統領とフランチェスカ夫人のお墓
国立ソウル顕忠院内にある朝鮮第14代国王・宣祖の祖母、昌嬪安氏のお墓
今日、国立ソウル顕忠院は、厳粛な墓地のイメージを脱し、市民のための憩いの空間に変わりつつある。コンサートやフラワーフェスティバル、写真展などのイベントが定期的に開かれ、みどりが豊かで、老若男女を問わず多くの人が気軽に訪れている。特に、ここから眺める開放感溢れる漢江(ハンガン)の景色は絶景となっている。
国立ソウル顕忠院の一般兵士墓地。墓石には名前と戦死した地域、日時などが刻まれている。情報が不十分な場合、戦死者の名前だけが書かれた墓石もある
国立ソウル顕忠院の墓地の全景。計43万坪規模の敷地に5万4000の墓が造成されている
国立ソウル顕忠院将軍第1墓域から望む漢江
国立ソウル顕忠院に関する詳細は、ホームページでご確認ください。 http://www.snmb.mil.kr(韓国語、英語)
記事:コリアネット ユン・ソジョン記者
写真:コリアネット チョン・ハン記者
arete@korea.kr