社会

2016.12.21

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韓国の湿地保護区に絶滅危惧種を含む野生生物が群を成して生息していることがわかった。

環境部傘下の国立環境科学院は2011年からの5年間、慶尚南道(キョンサンナムド)昌寧郡(チャンニョンぐん)の牛浦湿地(ウポヌプ)、ソウルの漢江(ハンガン)河口、釜山の洛東江(ナクトンガン)河口など17カ所の湿地保護区を精密調査した。その結果、面積が約117平方キロメートルと全国土の0.1%を占めるここに絶滅危惧種60種を含め合計4,187種の野生生物が生息していることが確認された。

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環境部傘下の国立環境科学院が調査した結果、韓国の湿地保護区にカワウソ(上)、角栓剣蛇(下)など絶滅危惧Ⅰ級の8種が生息することがわかった

環境部傘下の国立環境科学院が調査した結果、韓国の湿地保護区にカワウソ(上)、角栓剣蛇(下)など絶滅危惧Ⅰ級の8種が生息していることがわかった



環境部が指定した絶滅危惧の246種のうち約24%に当たる60種がこの狭い面積で暮らしていることになる。さらに今回確認された野生生物4,187種は韓国内に生息する生物種の学名、分布状況などを含む情報をリスト化した「国家生物種目録」に載っている3万8,090種の約11%を占める。

ここにはカワウソ、角栓剣蛇、コウノトリなどの絶滅危惧Ⅰ級8種とツシマヤマネコ、ヤイロチョウ、エゾモモンガなどⅡ級も52種が生息している。群で分類すると植物1,454種、昆虫類2,391種、両生・爬虫類34種、鳥類190種、哺乳類38種、魚類80種の構成となっている。

韓国の湿地保護区に生息することが確認された絶滅危惧Ⅱ級のエゾモモンガ

韓国の湿地保護区に生息していることが確認された絶滅危惧Ⅱ級のエゾモモンガ



国立環境科学院の関係者は「今回の調査により湿地保護区が国家の生物多様性を保全するための中核地域であることがわかった。今後、持続的に湿地保護区の生物種目録を構築し、生物資源化に活用できる土台を作っていく」と述べた。

コリアネット ソン・ジエ記者
写真:国立環境科学院
翻訳:イム・ユジン
jiae5853@korea.kr