
南大門市場に陳列された冷蔵庫服。ズボンやワンピース、カーディガンなど種類もデザインも豊富だ
韓国の夏の暑さは8月がピークだ。
連日の猛暑と熱帯夜で日常生活に支障が出ることもあるが、周りを見渡せば猛暑を上手に乗り切るのに役立つものがある。
その代表的なものが「冷蔵庫服」。ポリエステルやポリスパンデックス、リネン、レーヨンなど、風通しが良く、体にまとわりつきにくい素材でできた服だ。軽量で柔らかく、涼しい着心地から「冷蔵庫」または「アイス」などと呼ばれるようになった。
「冷蔵庫服」を考案した人が誰なのかは明らかにされていない。2~3年前から「冷蔵庫ズボン」がブームとなり、冷感素材でつくられた服を市場や地下商店街などで見かけるようになった。2013年にはパク・クネ(朴槿恵)大統領が夏休みのときに「冷蔵庫スカート」をはいた姿が公開された。

2013年に公開されたパク大統領の夏休みの様子。冷感素材の「冷蔵庫スカート」で話題となった

ソウルの南大門市場で買い物客が店舗に陳列された「冷蔵庫ズボン」を見ている。半ズボンからスーツのズボンまで、好みや用途に合わせて選ぶことができる

「冷蔵庫ズボン」をはいた男性モデル。性別や年齢に関係なく誰でもはける
「冷蔵庫ズボン」は米CNNにも取り上げられた。CNNは2013年、「暑さを乗り切るために韓国女性が着るクールファッション・トレンド」と紹介。韓国の主要オンライン・ショッピングサイトで集計された「冷蔵庫ズボン」の売上増加に言及し、夏の人気商品であると報じた。

「冷蔵庫ズボン」を韓国女性の「クールファッション・トレンド」と紹介した米CNNの電子版
「冷蔵庫服」は、ズボンの他にもワンピースやカーディガン、Tシャツなど種類が豊富で、長さや模様といったデザインも多様だ。老若男女誰でも着ることができ、もちろんサイズも揃っている。屋外作業服、通勤用のビジネススーツ、ゴルフウェアまである。
価格はリーズナブルで、市場やミョンドン(明洞)、トンデムン(東大門)といったショッピング街だけでなく、多くのインターネット・ショッピングモールで1万ウォン以下のものも販売されている。洗濯など手入れも簡単だ。ほとんどのものが洗濯機洗いでも手洗いでもどちらもOKだ。軽量素材で乾きやすく、しわができにくい。
コリアネット ユン・ソジョン記者
写真提供:連合ニュース、パク大統領Facebook
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