国立オペラ団はシェイクスピア生誕450周年を記念し、11月6～9日の4日間にわたり、シェイクスピアの4大悲劇の一つでヴェルディ作曲の「オテロ」を芸術の殿堂のオペラ劇場で特別レパートリーとして上演する。

「オテロ」の主人公、オテロとデスデモーア(写真提供：国立オペラ団)

イタリアの原語で公演される今回の舞台は、世界各地のいろいろな舞台で活動した専門家らが集まり、声楽や管弦楽、演出や舞台デザインなど、音楽性と芸術性ともに心血を注いだ作品だ。

指揮者のグレアム・ジェンキンス氏と演出家のスティーヴン・ローリス氏

他のどのオペラよりも激情あふれる「オテロ」の音楽は、オペラ専門の指揮者であるグレアム・ジェンキンス氏が担当する予定で、爆風のように押し寄せてくる序曲からオテロが悲劇の死を遂げるまでをいかに表現するか期待される。特に、彼は1994年に米国ダラス・オペラの音楽監督を務め、ワーグナーの「ニーベルングの指環」全曲を演奏し、リングサイクルを完奏した英国の最年少指揮者だ。イングリッシュ・ナショナル・オペラやパリ・オペラ座、ベルリン国立歌劇場、バイエルン国立劇場、スウェーデン王立歌劇場、オランダ・オペラ座、シドニー・オペラハウス、オタワ・オペラハウスなどで精力的に活動している。

米国のニューヨーク、ワシントン、シカゴやドイツのベルリン、オーストリアのウィーン、カナダなどで活躍した英国人のスティーヴン・ローリス氏が演出を務め、主人公の繊細な心理描写と視覚的な美しさを引き出す計画だ。彼は2012年にオペレッタ「こうもり」で、初めて韓国の観客に作品を披露した。

オテロ役のクリフトン・フォービスさんとパク・チウンさん

オテロ役は、米国人のクリフトン・フォービスさん(テノール)と韓国人のパク・チウンさん(テノール)が演じる。激しい怒りとあざ笑いの中で葛藤するオテロと、劣等感と嫉妬心を感じるオテロをそれぞれ演じる。デスデモーナ役は、ソプラノのセレーナ・ファルノッキアさんとキム・ウンジュさんが務め、美しい歌声と完璧なテクニック、悲しい運命の中の苦悩する高潔な愛の主人公を演じる。

デスデモーナ役のセレーナ・ファルノッキアさん(ソプラノ)とキム・ウンジュさん(ソプラノ)

悲劇の悪役、アイゴはバリトンのコ・ソンヒョンさんとウ・ジュホさんが演じ、主人公のオテロに負けない演技に期待がかかる。

アイゴ役のコ・ソンヒョンさん(バリトン)とウ・ジュホさん(バリトン)

今回の公演にはコリアン・シンフォニー・オーケストラと国立合唱団が参加し、よりリアルな臨場感と完成度の高い舞台が予想される。

舞台デザインは、ベヌア・ドガディン氏、衣装はスー・ウィルミントン氏が手がけ、孤立したマテロタワーを背景に、古典的でありつつも現代的な衣装で主人公たちの演技を輝かせる。

開演時間は、木曜日と金曜日は午後7時20分、土曜日と日曜日は午後3時。チケットは、 http://www.sacticket.co.kr/home/index.jspにてお求めください。

コリアネット　ペク・ヒョン記者
cathy@korea.kr