文化

2018.11.27

韓半島の伝統的な格闘技「シルム」がユネスコの無形文化遺産に登録された。写真は、2017年 全羅南道の羅州で開かれた試合に挑むシルム選手ら=大韓シルム協会

韓半島の伝統的な格闘技「シルム」がユネスコの無形文化遺産に登録された。写真は、2017年 全羅南道の羅州で開かれた試合に挑むシルム選手ら=大韓シルム協会



[キム・ウニョン]

韓半島の伝統的な格闘技「シルム」がユネスコの無形文化遺産に登録された。韓国と北朝鮮(南北)共同での登録は、史上初めてとなる。

文化財庁によると26日、無形文化遺産保護に関する国連教育科学文化機関(ユネスコ)政府間委員会は、インド洋のモーリシャスで開いた会議で、「シルム」のユネスコ無形文化遺産への登録を決めた。

正式な登録名称は「伝統的なコリアン・レスリング、シルム(Traditional Korean Wrestling, Ssirum/Ssireum)」。シルムは、腰などに巻き付けた帯を掴んで倒し合う格闘技で、三国時代から様々な遺物や文献、絵画などで確認できる。

加盟24カ国の満場一致で、南北共同登録が行われた。

ユネスコは、「南北において、伝承の在り方、共同体に関する社会的・文化的意味で共通点があるなどを考慮した上で、前例のなかった個別申請遺産の共同登録を決定した」とし、「平和と和解のための観点から(捉えた)」と説明した。

文在寅(ムン・ジェイン)大統領は同日、自分のフェイスブックで「最近の南北協力の成果だ。(韓半島の)文化遺産の独創性と優秀性を南北共同で世界に伝えるならば、一段と容易になるだろう」と書き込んだ。

韓国は2016年、北朝鮮は2015年にシルムの文化遺産登録を申請した。文大統領は10月にユネスコのアズレ事務局長とフランスのパリで会談した際、南北共同登録に取り組むよう提案。韓国と北朝鮮が無形文化遺産に登録をそれぞれ要請した後、南北共同に登録された。

韓国にとっては20件目、北朝鮮にとっては3件目の登録となる。

eykim86@korea.kr