文化

2024.06.13

米国ヒューストン博物館の韓国室には、サムスンの故イ・ゴンヒ先代会長が寄贈した「龍模様青華白磁壺」をなど、多数の遺物が展示されている=国立中央博物館

米国ヒューストン博物館の韓国室には、サムスンの故イ・ゴンヒ先代会長が寄贈した「龍模様青華白磁壺」をなど、多数の遺物が展示されている=国立中央博物館


[ホン・アンジ]
[写真=国立中央博物館]

KーPOPや韓国ドラマなど韓国の文化への関心が高まり、世界の主要博物館が韓国に関する展示を広く展開している。

国立中央博物館によると、韓国に関する展示室(韓国室)や展示コーナーがある海外の博物館は、1990年に9カ国・32カ所だった。しかし、今年5月には22カ国・70カ所に増えた。政府の支援を受ける海外にある韓国展示室の数も、2009年の1カ国・1館だったが、今年は9カ国・21館に増えた。

デンバー博物館ジャクソンギャラリー展示場の様子=国立中央博物館

デンバー博物館ジャクソンギャラリー展示場の様子=国立中央博物館


このため、米ヒューストン博物館の韓国室とシカゴ博物館の韓国室、オランダ国立博物館の韓国コーナー、英国博物館の韓国室なども、韓国に関する展示を2年間行うことになった。

米国ヒューストン美術館の韓国室は3月、朝鮮時代のアートをテーマに改編した。サムスンの故イ・ゴンヒ先代会長が寄贈した「龍模様青華白磁壺」など、朝鮮時代の暮らしや文化に関する国立中央博物館の所蔵品33件・35点を展示している。ヒューストン博物館が所蔵する現代作品と連携し、朝鮮の芸術や文化がどのように現代の「美」につながるのかを見せてくれる。

伝統美術に関する関心も高まり、米シカゴ博物館の韓国室の規模も3倍以上拡大した。本や骨董品が好きだった朝鮮の文人たちの好みについてよくわかる冊架圖をはじめ、遺物14件、24点を紹介する。

米デンバー博物館も国立中央博物館と協力し、朝鮮時代の粉青沙器などの所蔵品123点をデンバー博物館のジャクソンギャラリーと韓国室で公開する。今回の展示は「韓国の粉青沙器(Perfectly Imperfect:Korean Buncheong Ceramics)」がテーマだ。朝鮮時代の粉青沙器から韓国の現代作家の作品まで、粉青沙器の独特な魅力にスポットを当てる。

デンバー博物館のジャクソンギャラリーで展示された粉青沙器の7つの製作法

デンバー博物館のジャクソンギャラリーで展示された粉青沙器の7つの製作法


米ボストン美術館は7月28日まで「韓流!コリアンウェーブ」という展示を開催する。衣装、小物、写真など250点余りが展示される。韓国の大衆文化を前面に押し出した展示が、米国の主要美術館で開かれるのは、今回が初めて。

オランダ国立博物館には、韓国展示コーナーが設置された。2つしかなかった韓国の遺物陳列棚を3つに増やし、朝鮮の木造観音菩薩坐像を初めて展示する。

昨年10月に改編を終えた英国博物館の韓国室では、青銅器時代の細形銅剣から朝鮮時代の金属活字に至るまで、韓国の主要文化遺産190点を見ることができる。韓国室を改編する過程では、KーPOPアーテイストとの協業も行われた。朝鮮白磁や月の壺など、英国博物館に展示された作品の解説をNewJeansの声で聞くことができる。

タイのバンコク国立博物館は、韓国の先端展示技術を活用し、実感コンテンツを基盤とする韓国室を昨年、新しく開館した。開館記念として、韓国の伝統文化遺産を最新のデジタル技術で再解釈した2つのデジタル実感映像を上映し、両国の仏教に関する彫刻品を1点ずつ展示した。

一方、駐フィリピン韓国文化院は29日まで新技術融合コンテンツ映像に基盤を置いた展示、「Endless Landscape:Digitally Reimagined Korean Art」を披露する。韓国・フィリピン国交樹立75周年を記念する今回の展示では「江山に広がる豊かな世の中、江山戊辰島」、「王のお出まし、民と共にする」など、国立中央博物館と国立春川(チュンチョン)博物館が制作した4つの映像を見ることができる。

shong9412@korea.kr