曇りにもかかわらず蒸し暑い天気となった5日、汝矣島漢江公園を訪れた市民がカスケードで水遊びを楽しんでいる(写真:チョン・ハン記者)
韓国人では土地の大きさを説明する場合、「汝矣島の何倍」と表現することが多い。それほど馴染みのある漢江の島「汝矣島」は、1946年に現在の地名「汝矣島洞」になり、1968年から本格的な開発が始まった。
1975に国会議事堂が建設され、放送局や証券取引所、金融機関などが立ち並び、現在の街の姿になった。韓国の政治、金融、放送の中心地の役割を果たしてきた汝矣島は、ソウルでも「ネクタイ族」の多い街といわれ、数多くの企業・機関が密集している。
汝矣島公園の青緑の陰は、散策を楽しむ市民に灰色のビルの街をしばし忘れさせてくれる(写真:チョン・ハン記者)
汝矣島といえば忙しそうに動き回るサラリーマンとビルの森が真っ先に思い浮かぶが、そんな汝矣島にも都心で安らぎを感じることのできる憩いの場所が所々にある。汝矣島の中心を南北に横切る汝矣島公園は、真夏の猛暑のなか、ランチを済ませたサラリーマンが青緑の陰の下でしばしの憩いの時間を過ごせる場所だ。アスファルトの広場を公園化して1999年にオープンした汝矣島公園は、韓国伝統の森、芝の広場、文化広場、自然生態の森という4つの広場で構成されており、都心で散策できるだけでなく、いろいろな見どころも多い公園だ。
島の中心部を抜けると、川の風を浴びながら歩ける汝矣島漢江公園が見えてくる。 63ビルを背に元暁大橋をスタートにして麻浦大橋を渡り、西江大橋に至る自転車専用レーンには、真夏の暑さをものともしない市民が強い風を受けながら自転車を漕いでいる。バカンスの時期を無駄にしたくない市民は、漢江の橋の下にテントを張り、強い風を浴びながら夏の風物詩であるスイカを食べる。両親の手をしっかり握って漢江公園を散策する子どもたちは、カスケードで水遊びをし、一日中水遊びをしたい子どもたちは、国会議事堂が見えるプールへと向かう。
5日、汝矣島漢江公園のカスケードを訪れた子どもが、暑さをしのごうと水の中を走り回っている(写真:チョン・ハン記者)
5日、汝矣島漢江公園の麻浦大橋の下にテントを張った市民が、強い風のなか暑さをしのいでいる。漢江公園は、熱帯夜をしばし忘れさせてくれるソウル最高の休養地だ(写真:チョン・ハン記者)
5日、国会議事堂が見える汝矣島漢江公園のプールを訪れた人々が水遊びを楽しんでいる(写真:チョン・ハン記者)
汝矣島漢江公園には、遠くまで行かなくても家族連れや仲間たちと一緒に都心で避暑を楽しめるキャンプ場がある(写真:チョン・ハン記者)자
汝矣島から少し離れたところには、島全体が公園の仙遊島がある。1978年~2000年に水道水を供給する仙遊浄水場だった仙遊島が、2002年に生態公園に様変わりした。かつての浄水場の痕跡をそのまま保存しつつ生態公園となった仙遊島公園は、ソウルの公園の中でも特別な雰囲気を醸し出す。
5日、仙遊島公園を訪れた市民が、仙遊橋を渡って楊花漢江公園へと向かっている(写真:チョン・ハン記者)
5日、仙遊橋から汝矣島を望んだ全景。曇りの天気ではっきり見えないが、楊花大橋の向こうに国会議事堂が見える(写真:チョン・ハン記者)
人気バラエティ番組「無限挑戦」の「100スキンヘッドの襲撃」編のロケ地にもなった仙遊島はウェディング写真や特別な日の家族写真の撮影地として人気が高いと、仙遊島公園の管理者は話す。それほど大きくないこの島は、所要時間30分のスピードコースと、1時間~2時間のスローコースがある。一日中雲りで蒸し暑かった5日、仙遊島を訪れた中国人観光客のチョンリリさんは、「韓国には旅行で何度か来たことがあるが、仙遊島は初めてだ。美しくて特別な公園だ。ソウルは大きな街だが、仙遊島についてはこれまで知らなかった。楽しい思い出を残せる場所」と話す。
コリアネット チョン・ハン記者、イム・ジェオン記者
hanjeon@korea.kr
生態公園である仙遊島公園は、訪れる人々に安らぎを与えてくれる(写真:チョン・ハン記者)
仙遊島公園の展望台から漢江を眺めていたら、暑さをしのごうという市民を乗せた漢江遊覧船が川の流れをかきわけて運航していた(写真:チョン・ハン記者)
5日、仙遊島公園で見つけた糸トンボが、葉と保護色になって身を隠している。仙遊島公園では様々な植物と昆虫に出会える(写真:チョン・ハン記者)