慶会楼の夜景
[ソウル=カン・ガヒ、キム・ウニョン]
[写真=カン・ガヒ]
「朝鮮時代の王から招待された皆さま、朝鮮にようこそ!」
8月末の夜、ソウルの景福宮(キョンボックン)の門が開かれるとたん、宮人の服装をした解説者が「景福宮星明かり夜行」の参加者らを歓迎した。
「景福宮星明かり夜行」は、文化財庁と韓国文化財財団が2016年から進行している企画イベントだ。夜行への参加者らは、韓国を代表する古宮の一つである景福宮で宮廷料理を堪能し、国楽公演と共に秋の夜の情趣が楽しめる。
夜行は、東宮から始まった。東宮は、皇太子の居所。皇太子を国の昇る太陽に例えて、東宮(東にある宮)と呼ばれる。丕顕閣(ビヒョンガク)へ足を運ぶと、皇太子が臣下と共に音読する声が聞こえた。
「景福宮星明かり夜行」の参加者らは「焼厨房」で作った12種類のおかずが盛られた王の弁当を味わえる
夜行への参加者らは、宮中の台所にあたる「焼厨房(ソジュバン)」で宮廷料理の「水刺床(スラサン、王の食膳)」を味わった。12種類のおかずが見栄え良く真鍮の器に盛られた王と王妃の「トスク(古語でお弁当を意味する)」を堪能。中庭で20分間行われた国楽公演がさらに食欲をそそる。
宮廷料理を食べた後、後苑探訪へと移る。王妃の居所の交泰殿(ギョテジョン) で参加者らは、朝鮮王朝第4代王である世宗(セジョン)大王夫妻を描いたサンドアートが鑑賞できた。普段は開放されない景福宮の北側の後苑にある咸和堂(ハムファダン)と緝敬堂(チプキョンダン)の内部を歩きながら、宮中女官生活を体験した。
宮中女官生活の再演イベント
後苑観覧の後は慶会楼(キョンフェル)の楼上に登り、ここでしか見られない景福宮の美しい夜景が鑑賞できた。おぼろな月明かりの下で行われる大琴(テグム)の独奏演奏に夜の古宮探訪の魅力が一層増す。
「景福宮星明かり夜行」は50回にわたって開かれる。9月2日から15日まで。10月6日から20日まで。入場料は一人当たり5万ウォン(食事含み)。予約はオークションでオンラインまたは電話にて受付中。(ticket.auction.co.kr、韓・日・英・中国語可能、+82-2-1566-1369)
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