アセアンウィークで設置されたパビリオンブース=15日、ソウル、田村温子撮影
[ソウル=田村温子(日本)]
6月14~16日にソウル市庁広場で「2019アセアンウィーク」が開催されました。1日目は開幕式でK-POPを楽しみましたが、2日目はファッションショーがメインイベントでした。
週末だったためか、各国のブースやイベントゾーンは前日よりも賑っていました。また最近韓国では東南アジアへ旅行に行く人が増え、ますます東南アジアの人気が高まり、人々の関心も高いように感じました。
パビリオンブース内の様子=15日、ソウル、田村温子撮影
この日は、前日関係者以外立入禁止エリアだったパビリオンブースが解放されており見学することができました。
各国の伝統品展示=15日、ソウル、田村温子撮影
中は各国の伝統を生かした作品(旅行に行ったらお土産に買いたいと思うような可愛いキャラクターグッズなど)やデザイン展示物があり、インスタ映えしそうなスポットもありました。他にも、紙で作られたレースのような大きな展示物が掛けられていたり、おしゃれな照明カバーの展示、チェアクッション等もあり休憩がてら座ってみたり、記念撮影をしている人で賑わっていました。肌で東南アジアを感じることができる空間でした。
途中で雨が降りましたが、何とかメインのファッションショーの時間には雨が止み、おかげで風も涼しく空気も澄んでいて気持ちよく公演スタート!前日も公演をしたTHE ONEはこの日も出演。その後、元シスターのソユが歌を披露しました。ソユは日本でも人気番組だったプロデュース48のトレーナーとして出演していたため知っている方も多いのではないかと思います。
ソユのダンスステージ=15日、ソウル、韓・アセアンセンターフェイスブック
ドラマ「トッケビ」のOST「I Miss You」、シスターの曲「Touch my body」「I Swear」、バラードからダンス曲まで全3曲を披露し、会場の雰囲気が一気に盛り上がりました。
さて、この日のメインイベントであるファッションショーです。
東南アジア10か国、国家別にその国のデザイナーさんがデザインしたファッションを堪能することができました。
伝統衣装を身にまとうモデル=15日、ソウル、韓・アセアンセンターフェイスブック
民族衣装を披露するファッションショーだと思っていたのですが、伝統衣装とは程遠いカジュアルスタイルだったり、ドレスデザインもありました。もちろん中には伝統服の一部を取り入れて作られたようなデザインもあり、国の特徴が出ているファッションも印象に残っています。
国別の特徴を簡単にご紹介しますと、ベトナムは赤を基調としたデザイン、タイはモノトーン、シンガポールは原色・はっきりとした色が印象的。フィリピンは特徴的な大きな肩パットデザイン、ミャンマーは伝統衣装の柄を取り入れた柄、インドネシアは茶色を基調としたデザイン、カンボジアは緑と黄色を基調とした衣装、ラオスは淡い色合いの綺麗なドレススタイル…このような感じでそれぞれの国に特徴が見られました。
ラオスデザイナーのファッション=15日、ソウル、田村温子撮影
個人的には伝統衣装を生かした柄・ファッションが国の特徴が出ていて好みでした。伝統衣装はその国の象徴でもありますし、それぞれ誇るべき文化背景があって、それをもとに形成されてきたと思うからです。それをおしゃれ着としてや、普段着にも取り入れることで、着ている本人も身近に感じますし、外国人にも受け入れやすいのではないかと思います。韓国で言うと、生活韓服・デイリー韓服がそれに当たるファッションだと思います。
ステージ最後には、大使夫人や書記官、書記官夫人が伝統衣装を着て登場したのですが、とても綺麗に着こなされており印象に残りました。
韓服デザイナーのパク・スルニョ先生(右から2番目)と、韓服を披露する韓国の女優たち=15日、ソウル、韓・アセアンセンターフェイスブック
最後に韓国。衣装はもちろん韓服(チマチョゴリ)です。
韓服デザイナーとして有名なパク・スルニョ先生のデザイン韓服が披露されました。実はこの先生、以前韓屋ハウスコンサートというイベントでも、韓服を拝見したことがあるのですが、生地の色が素敵で、細かいところのデザインにこだわっており、今回もこの先生のデザインを見れるということで期待していました。
韓服モデルの人たちは、韓国でも有名な(ドラマなどお母さん役として出演されている)女優さんをはじめ男性の韓服姿も見ることができました。ミスコリア出身で韓・アセアンセンターの広報大使であるクム・ナナ教授も登場。披露された韓服は主に唐衣と言われるもので、史劇ドラマでよく王妃が着ているものです。
今回のファッションショーでは、素朴な色の美しさというよりも、はっきりとした色で韓服の優雅さが際立っていたように感じます。会場の人たちも豪華な顔ぶれと美しい韓服に魅了されていました。
東南アジア各国と韓国のファッションショーでしたが、それぞれの国が誇る文化をファッションに込めて表現できている気がして、とても意味深いものでした。ファッションを通して、東南アジアの国々、そしてお互いの国の理解を深められたのではないかと思います。
今回は2日間アセアンウィークに参加しましたが、東南アジアの国々をファッションや音楽、作品という身近なものを通して感じられ、とても良い経験になりました。韓国に居ながら、東南アジアの知識と視野がより広がった気がします。
*この記事は、日本のコリアネット名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。
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