パク・クネ(朴槿恵)大統領は3月1日、世宗文化会館で開かれた第95回3•1独立運動記念式典で、日本の歴史認識の見直しと離散家族再会の定例化を呼び掛けた。
パク大統領は、「95年前の今日、私たちの先祖は祖国独立と主権奪還のために憤然と立ち上がった。(3.1独立運動は)繁栄と奇跡を成し遂げた大韓民国史の礎となった」と述べた。そして、「私たちの先祖は3•1独立宣言で、“他を破壊するのではなく自らを建設すること”が私たちの使命であり、“アジアの平和はもとより、世界平和と人類の幸福に貢献する国”を建設すると宣言した」と強調した。
3月1日に開かれた第95回3•1独立運動記念式典で、パク大統領が日本政府の歴史認識の見直しと南北離散家族再会の定例化を呼び掛けている(写真:チョン・ハン記者)
パク大統領は、2015年に国交正常化50周年を迎える韓日関係について、「これまで韓日両国は価値と理解を共有し、北東アジアの平和と共同繁栄に向けて緊密な協力関係を築いてきた。過去の悲しい歴史を乗り越え、両国がこうした関係を築いてこられたのは、(日本が)平和憲法に基づいて周辺諸国と善隣友好関係を構築するとともに、村山談話や河野談話などを通じて植民支配と侵略を反省し、未来に進もうとした歴史認識があったから」と述べた。
パク大統領は、「一国の歴史認識は、その国が向かうべき未来の方向を示す羅針盤だ。過去の過ちを反省できなければ、新たな時代を切り開くことはできず、過ちを認めることができないリーダーは、新たな未来を切り開くことができないのは当然のことだ。真の勇気は過去を否定するのではなく、ありのままの歴史を直視し、次の世代に正しい歴史を伝えること」と力説した。そして、「(韓国と日本の)両国が過去の悲しい歴史を乗り越えて新たな繁栄の未来にともに進むには、日本政府が勇気ある正しい決断を下すべき」と述べた。
月1日に開かれた第95回3•1独立運動記念式典で、パク大統領が独立有功者らとともに「万歳三唱」をしている(写真:チョン・ハン記者)
パク大統領は、恨みと悲痛に満ちた生涯を送ってきた従軍慰安婦の被害者たちはもう55人しか生存していないと強調し、「生存している方々の証言が真実の歴史を物語っている。真実と証言者たちの話に耳を傾けようとはせず、政治的利害だけのために事実を認めなければ、孤立を招くだけ」と強調した。そして、「これまで築いてきた韓日両国の国民の友情と信頼を政治が台無しにしてはいけない。人類普遍の良心と戦後ドイツなどの先例に従って協力と平和、共栄の未来にともに向かえるよう、日本政府は過去の過ちを否定するのではなく、真実と和解の新たな歴史を築いていくことを期待したい」と述べた。
パク大統領は同日の記念式典で、朝鮮半島の平和と統一の基盤構築の重要性を重ねて強調した。パク大統領は、「数日前に行われた離散家族の再会は、分断の悲しみと苦痛を全国民が改めて実感する機会になった。離れ離れになった家族が再会することが、これ以上特別なイベントになってはいけない」と強調した。そして、「私は一日も早く離散の恨みを晴らすために離散家族再会を定例化することを北朝鮮当局に提案したい。今後、南北が小さな約束を守って信頼を築き、統一の階段を一つずつ上がっていくことを期待したい」と述べた。
3月1日に開かれた第95回3•1独立運動記念式典で、公演を披露した子どもたちと合唱団が「万歳三唱」をしている(写真:チョン・ハン記者)
パク大統領は、「統一された朝鮮半島は、ユーラシアと北東アジアをつなぐ平和の心臓になる。北東アジア諸国も平和統一が実現した朝鮮半島で新たな発展の機会を得るはず」と力説した。
コリアネット チョン・ハン記者、ユン・ソジョン記者
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3月1日に開かれた第95回3•1独立運動記念式典で、パク大統領が挨拶している(写真:チョン・ハン記者)